
何度も何度も観た作品ですが、数年ぶりに、そして初めて劇場で観ることができました。マリリン・モンローのかわいさや、ジャック・レモンの軽妙な話芸など、観ていてひたすら楽しい作品ですが、今回初めて楽しめた要素に「音楽」がありました。
松本人志の映画監督デビュー作「大日本人」。周囲の評価はあまり芳しいものではありませんが、僕は嫌いではありません。笑かせてもらいました。ただ、あれは“映画”というよりも長尺のコントだと思っています。テレビではできないことを楽しんでやってみたのかなと。ラストの方でメッセージめいたものを感じましたが、おもしろいと思うことをじっくりと表現している流れの中で出てきたもので、伝えたいことが最初から明確にあったわけではないと思います。
「さや侍」も“映画”という(よくわからない)枠にはめてしまうと、「なんやこれ?」となる可能性はあると思います。脚本は粗いし、微妙に空回りしている台詞も多く、ときどき物語の世界からふっと気持ちがそれてしまうことがありました。
それでもこの物語は、松本監督が伝えたいと思いながらも見つけることができなかったメッセージを、見事に引っ張り出すことには成功したようです。松本人志に涙が出るほど笑わされたことは何度もありましたが、まさか感動の涙を流させられるとは思いませんでした。
「アパートの鍵貸します」ぐらいの名作になると、映画を好きになったらいつか必ず見ることになる作品ですが、僕はこの作品をとある“国際ジャーナリスト”の著作で知りました。学生時代に尊敬していた友人の影響でその方のお話にどっぷり浸り、「豚は死ね!」と思って生きておりました。思い出すたび自分の厚顔無恥っぷりに赤面しつつ笑ってしまいますが、当時は大まじめでしたね。その反動か今では「豚だっていいじゃない。人間だもの」という感じでいいかげんに生きています。
その著作の中でこの物語がお薦めされていた訳ですが、初めて見たときの感想は「確かにいいけど…絶賛する程か?シャーリー・マクレーンは可愛いけど」ってな感じでした。なにしろ「豚は死ね」と思っている人間ですからジャック・レモンの様な生き方がまず理解できないし、認めたくないのです。「ちゃんと自分の仕事をしろ!そんな生き方で…シャーリ・マクレーンと……ずるいぞ!」と思いますよね。でも、どこかでジャック・レモンの生き方にも魅力を感じていた気がします。
そんな訳で好きな作品ではありましたが、その大部分はビリー・ワイルダーの演出や脚本の軽妙な雰囲気に対する感嘆の念であり、物語に深い思い入れはありませんでした。先日「午前十時の映画祭」のおかげで初めて劇場で見ることができたのですが、やはり大きなスクリーンで見ると気持ちが入り込みやすいのか、この物語をほんとに好きになりました。
「恋する惑星」の感想で「この物語を気に入った人は、『天使の涙』も是非見て欲しいです。それも可能ならば連続で」なんて書いたので実行してみました。同じく10年ぶりにみましたが、印象的な台詞やシーンは覚えていたものの、「恋する惑星」とは違い、話の筋をほとんど覚えていませんでした。でも、その理由は思い出しました。
10年以上前、学生時代というのが申し訳ないぐらい、学校に足を運びませんでした。何をするにもお金が必要ということで、アルバイトを掛け持ちしていたのですが、それが映画館とレンタルビデオ屋。どちらもただで見放題。ということで、通学途中で映画館に足を運び新作を見て、帰宅後は過去の名作をビデオで見ていました。そんなこんなで貴重な時間を学校に割くことができなかったんですね。
「もっと勉強してれば良かった」と思わない事が無いわけでも無いですが、僕の学生時代はミニシアターブームの真っ最中。そして何より、見たくてたまらない新作映画が次から次に封切られていたので、もう一度あの頃をやり直すとしても、同じようにたくさんの映画を見ると思います。
この「恋する惑星」はそんな時期に何度も見た物語です。先日職場でこの時代の映画の話で盛り上がり、10年ぶりぐらいに見直してみました。
変態漫画「月光の囁き」を原作とした、変態映画にして純愛映画の素晴らしい物語です。そして、原作の世界を壊さず、映画独自の世界を構築している数少ない作品の一つでもあります。
物語は、同じ剣道部に所属する同級生、北原紗月に恋心を抱く、日高拓也の青春純愛物語として幕を上げます。しかし、校庭を歩く紗月の姿をじっと見つめる拓也の視線の先に「あれっ…あれあれ」と思っていると、あっと言う間に拓也の変態性が暴露され、さわやかな雰囲気はぶち壊されます。そして、拓也は見る側と紗月を、じりじりっと変態純愛物語の世界に引きずり込みます。
以前「DVD化してほしい作品」という記事で、「テックス・アヴェリーのDVDを出してください」と懇願していたのですが、知らぬ間に出てたみたいです。しかもDVD 2枚で980円という破格の安さです。
初めて見たのは学生時代。アルバイト先のレンタルビデオ店店長に「ウディ・アレンが好きならこれも見ておくのだ」と諭され、渋々見ました。どうもこの手のタイトルは軽すぎる感じがして敬遠していたのです。ラブコメって基本的には好きなんですけど、若かったのでとんがっていたかったのでしょう(笑)。この店長にはいろいろな映画を教えてもらいましたが、その中でも「恋人たちの予感」は興味の範疇外であったこともあり、「教えてもらって本当によかったな」と思える物語です。
先日ふとしたきっかけで見直したのですが、およそ10年間で自分の考え方の変わったところ、変わっていないところを気付かされた気がします。そして、ほんとにおもしろい物語は、時間の経過とともに別のおもしろさも提示してくれる事にも気付かされました。
最近悪い話ばかりが聞こえてくる大阪のミニシアター界隈。シネコンでもいわゆるアート系作品を上映するようになって久しいですが、影響が直接目に見えるようになってきました。確かに同じ映画を見るなら、より大きなスクリーンでゆったりと見れた方が快適ですしね。しょうがないことなんだろうな、とは思いますが、いろんな素晴らしい映画を上映してくれた映画館や配給会社がじり貧になっていく様は悲しいものがあります。そういう意味では、数年前施設の老朽化という理由で閉館になった大阪のミニシアターの草分け的存在、扇町ミュージアムスクエア(OMS)は、結果的にはとてもいいタイミングで撤退したのかもしれません。
そんな考察とは全然関係無いのですが、先日そのOMSにあった雑貨屋さんの閉店セールで購入した「蒲田行進曲」をやっと見ました。
久しぶりにふらりと街に出かけたら、「イングロリアス・バスターズ」*1のポスターが目に飛び込んできたので、「いつから公開かな…」と思ったらなんと初日でした。ということでそのままチケット売り場に直行してきました。