化粧師
よくある物語なので安心

必要に迫られて「化粧師」を見ました。「見ないといけない」という状況があったので割とダラダラと見ていたのですが、安心感のある演技にぐいぐい引っ張られ、物語に引き込まれていきました。ただ、全体的な流れは過去に何度も見たことのあるものだなと。

主人公の男は無口で無愛想。周囲の人間は彼のことを避けているが、本当は心優しい男ということが最後に理解される……。

「うん。なんかそういう話知ってる」となりましたが、まあそれはいいんです。
納得できないというか「え?」っとなったのは、人の心の動きの速さ。化粧前と化粧後で顔が変わるのはいいんです。化粧が重要な物語ですし。でも、自分の過ちを一瞬で認めて悔い改め、それを気付かせてくれた小三馬に感謝するのはさすがに引っかかりました。もうちょっと細かい描写が欲しい。
とはいえ2時間という枠に結構な数のエピソードを盛り込んでいるので、仕方がないのかもしれないですね。なんかはしょればいいのに思わないでもないですが、どれも微妙に絡んでくるのでそれはそれで薄くなってしまいそう。難しいですね。

もうひとつ気になるのが小三馬の秘密。これ、別に隠す必要はないような気がしちゃうんですよね。なんか「あ、そうなんだ」程度でしたし。でも、これのおかげで仕掛けが盛り込まれ、楽しみを見つけることができるのかもしれません。

というように、アラはたくさんある映画なんですが、そこを許せてしまう映画です。実際文句を言いつつももう一回観てもいいかなぁと思ったりします。「そんなにおもしろいとは思わないけど、嫌いではないな」という風に、味方したくなる映画です。

映画

Text by pushman