雨に唄えば
ダンスシーンをひたすら楽しむ


ドゥディドゥッドゥディドゥディ
ドゥディドゥッドゥディドゥディ
ドゥディドゥッドゥディドゥディドゥ〜

アーイムシ〜ンギンインザレイン

と聞こえてくると、どうしても車イスに乗ったおじいさんにTolchockしたくなってしまい、このままではUltraviolenceの世界に引き込まれそうなので、正式な(というのも変な言い方ですが)『雨に唄えば』を観ました。

この映画を観て確信したのですが、僕はミュージカルというか唐突に歌い出したりする人が大好きなようです。日常生活で唐突に歌ったり踊ったりする人がいたら困惑すると思いますが、映画の中なら安心して楽しめます。歌や踊りは言語を越えて自分の感情を相手に伝える最良の手段なのではあるまいか、と思います。とにかく楽しい。

とはいえこの物語自体はそんなに楽しめませんでした。途中何度か眠たくなったし。悪趣味シーンもあります。
ヒロインがスターになるきっかけの舞台挨拶は、大女優がかわいそうでかわいそうで観てられません。その女優もかなりひどいことをしようとするので自業自得とも言えますが、会場中の笑い者にされる大女優というのは、並の女優が笑い者にされるより悲惨です。
良くも悪くもアメリカ的というか勧善懲悪な物語というか。きっと今より世界はずっと単純だったんでしょうね。別に馬鹿にしているわけではなくて、どちらかと言えば羨ましいのかもしれません。多くの人の理想が、今ほど多様ではなかったということもあるのかもしれません。

なんて小難しいことを考える映画ではないですね。素晴らしいダンスシーンだけで十分楽しめます。最も有名な雨の中で歌うシーンはもちろんですが、「喜劇俳優になれ」と歌い続けるシーンも大好きです。自分もあんな風に観ている人を楽しませながら踊れたら気持ち良さそうです。

雨に唄えば

この物語を観てから、なにか幸せな出来事があったら高らかに歌い上げたくなります。

What’s so bad about feeling good?

Update:

Text by pushman

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