めぞん一刻
読んだらいつでも気楽になれる物語

「あんたは絶対好き」と断言されたので、『めぞん一刻』を読みました。「ラブコメ」ですね。「ラブコメ」好きです。当然この物語も好きになりました。こっ恥ずかしくなりながらも、次々とページをめくってしまいました。学生の頃にこれを読んでいたら、もう間違いなく下宿したいと思っていたことでしょう。

細かい描写は覚えていませんが、とてもストレートな愛情表現に「くさいなぁ」を思いながらもニヤリとしたり、いくつかのセリフに「ほんと良いこと言ってんなぁ」と思いながら読みました。20年以上前の漫画なので、もう現代と合っていない設定も多いですが、その時代にもかろうじて生きていたので、状況はわかります。
今の中高生からすると相当猛烈古臭い言い回しなんかがありますが、どう感じるのかちょっと相当猛烈気になります。主人公の五代なんてねぇ、二十歳を超えて素人童貞ですからね。いや、別にいいんですけど、キスするぐらいで大騒ぎするので。いや、大騒ぎすべきなのかもしれませんが。ほんとは。今の中高生って、なんていうかもっとすごそうな気がして。僕の偏見であって欲しいですが。

いわゆる「ラブコメ」のラストって、読者の期待を裏切ることはそうそうないので、ある程度安心して読めます。形はどうあれ基本的にはハッピーエンドになりますし、そこに至るまでもくっついたり離れたり、三角関係になったり、くっつきそうでくっつかなかったり。悪く言えばダラダラ同じ話が繰り返されるわけですが、それでも読んでいて退屈しないのは、魅力的な登場人物しかいないからです。そのため読むタイミングで感情移入する人物が変わることがあります。「いいな」と思う女性キャラも変わりますしね。響子さんにしたって基本的には「ええなぁ」ですが、「めんどくせぇ女だなぁ」と思うこともありますし。でも、最終的にはめちゃくちゃいいです。五代くんが羨ましい。

なんとなくダラダラしちゃう時、しちゃっている時にぴったりな物語だと思います。きっと「このままではいけない!」と思うはず。「やばい、やばいよ」と焦らせるのではなく、五代くんのように頑張ったり頑張らなかったりしながら、「ちょっとでも前には進もうではないか」と思えるのではないでしょうか。それにしても羨ましい。

読書

Text by pushman