MSS-20で初めてのクレー射撃
舐めてたわけではないけれど

初めての散弾銃に選んだMSS-20。自分の射撃力には問題があるけれど、銃にはなんの問題もない。素晴らしい性能を持ち、見た目は無骨でかっこいい。

ぱっと見、長くて太いライフルの様に見えるけれど、れっきとした散弾銃。所持許可証にもちゃんと「散弾銃」と記載されている。だから、数年後にやってくる所持許可更新までに受けなければならない技能講習は、クレー射撃で受けなければならない。
それに、せっかく散弾銃を所持しているのだから、クレー射撃も楽しめるようになりたい。

ということで、教習射撃以来となるクレー射撃(トラップ)に、MSS-20で挑んでみた。

MSS-20と射撃教習本
射撃教本を改めて読み直すと、「誤りである」「注意すること」と書かれていることの大半をやってしまっていた。

今まではスラッグ弾で50m先の的を狙っていたので、銃にはスコープがついている。でも、一般的にクレー射撃ではスコープは不要とされている。重たいし、場にそぐわない気がしたので外そうかと思ったけれど、自分のやりたい狩猟を考えるとスコープをつけた状態で練習しないと意味がないので、そのままにした。

射座に入ってスコープ越しに放出口を見る。直後にやっぱりスコープは外すべきだったと後悔した。1倍に設定しているので視界が狭くなったわけではないし、銃身、銃口も見えているのだけど、とても邪魔だ。
腹をくくって掛け声をかけ、放出されたクレーを追い、引き金を引く。クレーは割れない。
何度か同じことを繰り返し、ようやく割ることができた。でも、教習射撃の時と同じく、中る時と中らない時の違いがなんなのかわからない。ただ、1発中ったことで少し落ち着き、とてもせっかちな射撃になっていたことに気が付いた。

ボルトを閉じて装填…
構えてー……
「ハイ」パーンッ!

こんな感じでクレーが放出されたらすぐに追いかけて、そのまま「えいッ!」と狙っていた。後から聞くと、初心者がやりがちな典型的なミスらしい。
先輩方の射撃には確かに「間」があった。その「間」はしっかりとクレーを追って狙いながら撃っているからこそ生じている気がする。

それに気が付いても、やっぱり焦ってしまうのが初心者。「中らんかぁ」と思った直後にまた焦ってすぐに引き金を引いていたことに気がつく。
構える前に「しっかり狙うぞ」と意識できたときは大丈夫。

ボルトを閉じて装填……
構えてー……
「ハイ」

パーンッ!

こんな感じで撃てると、中らなくても狙えたかなと思える。ようやく射撃のリズムが安定してきたかなと思った頃に、25発を撃ち終えた。そして先輩方に混じって再度挑戦。少しずつ落ち着き、焦った射撃になることは少なくなった。
でも、まったく中らない。結局この回は25発撃ってクレーを割ったのは1回のみ。

もう一度混ぜてもらったけれど、結局1発も中てることができず。さすがに悔しい。
その後いろいろなアドバイスをいただき、次回に意識すべき点がたくさん見つかった。

最初の方が良いスコアだけど、2回目の方が意識してできたことがいくつかあって、内容はよかったように思う。どちらもひどい有様であることは変わりないけれど。

あまり興味はなかったけれど、クレー射撃もやってみるとおもしろいし、クレーが飛び散るとやっぱり気持ちいい。そして、上下2連の一連の所作は、やっぱりかっこよかった。銃身を折って肩に引っ掛ける用に歩く姿がいい。
技能講習もあるし、クレー用に上下2連を所持してもいいかなと思い始めた。

でも、自分が銃を所持する理由はやっぱり狩猟をしたいからだ。鳥はエースハンター、大物はMSS-20で獲りたい。MSS-20で鳥だけを狙って出猟するつもりは無い(今のところは)。大物を狙って出猟したときに、ヤマドリやカモなどの狩猟鳥と遭遇したら散弾で狙う。クレー射撃は技能講習のためでもあるけれど、本質的にはその時のための練習だ。

改めてそう思うと、MSS-20でちゃんとクレーを狙えるレベルになりたいし、ならないといけない。そうなったらクレー射撃ももうちょっと深く楽しみたいと思うかもしれないし、上下2連を所持するのはそれからでも遅くない。

MSS-20でトラップした経験を踏まえて、最初の散弾銃を選ぶ段階に戻っても、僕はMSS-20を選ぶ……と言いたいけれど、多分選ばない。最後までMSS-20と迷ったMS2000Dを選ぶと思う。これもスラッグ専用だからクレー射撃が今より簡単になるとは思わないけれど、MSS-20よりは汎用的に狩猟と射撃を楽しめると思う。
少ない道具で何でもやってみたいと思うくせに、汎用性が高い道具に惹かれない。そういう道具は、どうもめんどくさい道具だと思ってしまう。こういう自分の性格、考え方が一番めんどくさいんだけれど……。

まあとにかく、「中った」「外れた」ではなく「中てた」「外した」と思えるようになるまで、MSS-20で頑張ろうと思う。

スキートならMSS-20でもそんなに苦労せず楽しめる。

追記:スキート練習の成果

MSS-20で巻狩りに参加して、結果を出せて、とても嬉しくて公開した動画。

リコイルパッド

MSS-20のリコイルパッドはゴム製のため据銃時にひっかかることがあるので、据銃ありでスキートを楽しむなら革や布のリコイルパッドがあった方がいい。革の巾着袋的なもので代用していたらなかなか具合が良かったので、eBayで良さげなものを購入した。個体差と組み合わせでハマらない場合があるかもしれないくらい、MSS-20にシンデレラフィット。Amazonならこれこれが良さげ。

購入時の価格 ¥2,570

Update:

Text by pushman

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