初めて所持する散弾銃
僕がMSS-20を選んだわけ

教習射撃を終え、いろいろとめんどくさいことを片付けながら、改めて所持する散弾銃について考えた。

僕が散弾銃で狙いたい獲物はシカ、そしてイノシシ。やりたいことは単独忍び猟。どこかの猟隊に入って巻狩などの大物猟について教わりたい気持ちもなくはないけれど、憧れだった渓流釣りをえっちらおっちら始められたことで*1、狩猟に関しても自分で試行錯誤を重ねながら学びたいという気持ちが強くなった。

真っ先に欲しくなったのは、散弾銃を持つつもりがなかったころからかっこいいと思っていた単身ボルト式のMSS-20。その他に興味を持ったのはポンプ式、上下二連、単身元折れ式。

株式会社ミロク製作所「散弾銃カタログ」

ポンプ式が気になった理由は「ショットガン」という言葉から思い浮かぶ「ガチャコン」というギミック。やっぱり一度は触ってみたい。
上下二連は脱砲確認が簡単なのが魅力。そしてこれも装填時の一連の流れがかっこいい。
上下二連よりもさらにシンプルで潔い気がする単身元折れ式は、上下二連に輪をかけてかっこいい。

ネットで情報を集めば集めるほど、どれもこれも欲しくなってくる。でも、どれひとつ実物を見たことがない。ということで、銃砲店や射撃場でいろいろ話を聞いてみた。

散弾銃を持つのは初めてと伝えると、おすすめされたのはやはり自動銃。でも、自動銃は見た目がどうも好きになれないので選択肢には入らない。ポンプ式や上下二連は選択肢も中古も多い。あまり否定的な話は聞かなかった。単身元折れ式は、「そういうのあるけどなぁ」という感じで、なんとも言えない反応。やはりあまり一般的ではないらしい。そもそも新銃が手に入りにくく、中古は巡り会うまで待つしかないので、単身元折れ式も除外した。

MSS-20はほとんどの人から「いい銃だよ。でも、一挺目に持つ銃じゃない」という反応が返ってきた。理由としては、「連射できない」「散弾と比べて弾が高いから練習不足になりがち」「クレー射撃に向かない(できなくはないけど、やりにくい)」「ライフルを持つと不要になる」。どれも納得できる理由だ。
「自動銃や上下は明確に得意なことがあるけど、『MSS-20でしかできないこと』は無いから、中途半端な銃と言えるかもね」とも言われた。わかりやすいし、説得力がある。

でも、銃は気軽に買い換えたり追加できないし、増やしたいとも思わない。仮に銃を買うのはこれが最後だとすれば、やっぱり自分が持ちたい銃を持つべきなので、一挺目の銃と同じく見た目で選んでMSS-20を所持することにした。

そんなこんなで手にしたMSS-20。自分の銃になると、以前よりもずっとかっこよく思える。シンプルで無骨だし、ボルトアクションのギミックも素敵だ。見た目で選んでよかった。

MSS-20
最初に見た印象は「かっこいい!」。そして、「……長いな」。スコープを乗せたら「……重い」も加わった。でも、これで楽しむ。(赤紫の実包みたいなものは空撃ちケース)

狩猟スタイルや猟場の状況に合わせた道具選びはもちろん大事だけど、僕にとっては道具の見た目も同じぐらい大事なことだ。いくら性能が良くても見た目が気に入らなければモヤモヤする性格なのは、自分でよくわかっている。MSS-20が苦手なことは、狩猟に関するいろんな経験を重ね、射撃練習に励んで、自分のレベルを上げてカバーできるようになればいい。遠回りしたり間違った道に進んで引き返すことになっても、その道中を楽しめればそれで十分だ。

飢える心配なく自分で食べ物を手に入れることは、とても贅沢でおもしろい。そのための道具はやっぱり自分が持ちたいもの、かっこいいと思うものを使いたい。

タクティカルスリングAK用(オリーブドラブ)

無骨なスリングをAmazonで探していると、1,000円代のものが結構ある。その中で最安値だったのがこれ。僕が買った時は600円代だった。届くのはとても遅かったけれど、ちゃんとしっかりした作りだと思う。オリーブ色がちょっと気に入らなかったけれど、装着させたらそこまで気にならなかった。

購入時の価格 ¥663

20番空撃ちケース(A-ZOOM)

装填、そして引き金を引くタイミングを掴むためにも、空撃ちケースは必須アイテム。

購入時の価格 ¥2,300

公式サイト

株式会社ミロク製作所

What’s so bad about feeling good?

Update:

Text by pushman

  • Instagram
  • YouTube
  • ANGLERS