ビフォア・サンセット|リチャード・リンクレイター
ビフォア・サンセット|リチャード・リンクレイター
- Author : pushman|Movie|2005-02-25 Fri 00:10
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運命的な出会いをして一晩限りの恋人となった二人。別れの時間、数時間前とはまるで別人のような考え、感情をもって、持つことのできなかった種類の希望を抱いて、二人は半年後の再会を約束してそれぞれの日常に戻る。その後二人は…
こんな物語の続編「ビフォア・サンセット」。日曜日に見てきました。ネタバレさせるつもりはありませんが、なんというか人の感想を読まない方がいいような気がしますので、見るつもりの人は読まない方がいいかもしれません。ただ、仮に結末を知ってしまったとしても、きっと心に響くものがあるはずです。
初めて前作「恋人までの距離」を見たときは、その後が気になってしょうがなかったです。友達と「二人はその後会ったのか?」「自分ならどうしたか?」なんて延々と話したものです。で、実際に続編が作られたと聞いたとき、頭に浮かんだのは「どう終わらせるのか?」ということです。何も起こらない、でも特別な一日を終始優しい視線で追い、経験してもいない事を自分の経験と重ねられる物語を生み出した 3 人が、おもしろくない続編を作るわけがないだろうと。だからこそ、前作同様終わらせ方がとても重要なわけです。
おもしろい物語って割りと多いと思うんです。でも、大半の物語が終わらせ方が劇的すぎたり、しょぼかったりして、中には全てをぶち壊してしまうものもあります。個人的に最悪なパターンは、誘導するというか、見る側に「感動しろ」というかんじで押してけてくる結末です。まあそれも別に嫌いじゃないですけどね(笑)。2 回は見ません。パッと思い出したのは、先日テレビでやってた「アルマゲドン」とかですか。そりゃ感動するって。人類を救うために死ぬんだもの。娘のフィアンセの身代わりになって。おまけにそれを娘が衛星中継で見てるし。泣いてるし。そんな「どうだ!」といった感じの物語が多い中で、この物語のラストは、ちょっと言葉にできませんね。劇的でもない、今まで見たことあるような、でも絶対に見たことのないラストです。ラスト数分のシーンを思い出すと、今でも鮮明にジュリー・デルピーのダンスと、イーサン・ホークの笑顔が浮かびます。
膨大な会話で進む物語なので、前作同様ノベライズされてます。前作も小説も古本屋で買いましたが、本作は劇場でちらっと読んでみました。やっぱいいです。雰囲気壊してないし、ラストもよく描写されています。でも、やはりこれは映画のほうが相当猛烈優れています。あの雰囲気は、映像でしか表現できないものだと思います。シンプルなセリフと、シンプルなカメラアングル。その部屋の空気や匂い、二人の感情も伝わってきてました。少なくとも僕には。
「映像にするからには、映画でしかできないことを表現して欲しい。すくなくとも自分はそんな作品を作りたい」
僕の人生において、とても大切な人からこの言葉を聞いたとき、言葉も状況説明も極力排除したものを想像しました。そういう作品こそが「映像でしかできないこと」だと思いました。でも「ビフォア・サンセット」を見て、セリフが多いとか少ないとか、そんなことではないということを、やっと理解できたと思います。
終わらせ方が絶妙なこの物語。いつまでたっても、終わらない物語です。
この映画を見て以来、紅茶に蜂蜜入れて飲んでます。見るつもりの人は、事前に用意しておきましょう。きっと飲みたくなりますよ。
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