最後の足掻き
2018年度 22回目(最後)の出猟

前回コガモを獲ったことが、嬉しくてたまらない。結果を出せたことはもちろん、一気に経験値を得た感触がある。それが嬉しくてたまらない。嬉しさを噛み締めていると、一連の失態も頭をよぎる。「ああすべきだったかな」「こうしたらよかったのかも」などと逡巡していると、その考えを実行したくなり、結局猟期最終日も出猟してしまった。

3ヶ月間通った猟場もしばらく見納め。少し感慨に浸りながら、いつもと同じ順番で猟場を回る。
山中池にはキンクロがいるので、まずはそいつを狙い、その後は畑中池、カル川でカルガモを狙う。先日久しぶりにマガモを見た池にはカルガモがいるはず。でもやっぱりマガモがいたら、マガモを狙いたい。ようやくキジと遭遇したキジ畑では、いつも以上に念入りに茂みを観察して、気づかれる前に発見したい。うっかり者が猟期がもう終わったと勘違いして、警戒心を解いていたら嬉しいのだけれど……。

などと都合のいいことばかりを考えていたが、結果は完全なる不発。最終日まで生き残っている賢明なカモやキジは、今日一日を乗り切れば平穏な日々が来ることをわかっているのか、姿を見せずに潜み続けることを選択したようだ。

コガモのメス
今回唯一遭遇したコガモのメス。獲りたい気持ちをグッと抑えて写真を撮ったのは、ここが銃禁エリアだったため。

ということで、今期は終了。22回出猟して、発砲すること30回。仕留めた獲物はカルガモ1羽、コガモ1羽。ひどい捕獲率だけれど、狩猟を始めた昨年は13回出猟して発砲3回、獲物0なので、少しは成長できたのだと思う。自分で獲って食べる肉のおいしさと喜びを味わえたし(ほんの少しだけど)、「動物をこの手で殺して食べることができるのかな……」という不安もなくなったので、来期も無事故(自転車で転んだけど)無違反で、焦らずじっくりと狩猟楽しんでいきたい。

What’s so bad about feeling good?

Update:

Text by pushman

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