MSS-20で初めて仕留めた猪
初めて仕留めた猪は楽に持ち上げられる程度の大きさ。それでももちろんうれしい。着弾点は耳の下あたり。

狩猟生活の歩み:9期目の記録
初めての猪、鳥撃ちの猟果向上

MSS-20:猪1頭、鹿1頭、マガモ2羽
エースハンター5.5mm 近江屋カスタム:コガモ2羽、キジバト7羽

引退した犬に変わって新しい犬が猟隊に加わり、賑やかになった9期目。とはいえまだまだ子どもなので、山で遊んでいるという感じ。僕とそう大差ない。でも、それだけで鹿や猪にとってはのんびりしていられない状況になるわけで、やはり僕とは全然違う。参加するだけで戦力になっている。おかげで追われている獲物はもちろん、追われていない獲物との遭遇も増えて、充実した猟期になった。

2年ぶりに猟果を得た大物猟

9期目は解禁早々2年振りに鹿が獲れた。犬の鳴き声から犬と獲物との距離を想像し、どこにどういう感じで姿を現すか予測できたことが、獲れたのと同じぐらいうれしい。

距離は50m弱。着弾点は首の根本あたり。スコープを6倍にして初めて中った。狙いとは少しずれていたけれど……。即倒した鹿は近づいた時には意識がなく(そうだったと願う)、反射で微かに動いていた。かわいそうな状態だけど、おかげできれいに血が抜ける理想的な状態でもあった。

MSS-20で獲った鹿
久しぶりに仕留めた雌鹿は、獲れた状況とその後の処理の両方が理想に近く、おいしいお肉になってくれた。(GoPro HERO9からの切り抜き)

もう一つの初めては、山の中での猪との遭遇。匂いを嗅ぎながらちょこちょこ駆け足で近づいてくる様は、確実に鹿ではない、でも猪にも見えず、小型の犬に見えた。人は見たことがないものを見た時、知っている知識で補おうとするのかもしれない。おかげでちょっと混乱したけれど、真横を見せた時点で小さな猪だと判断できた。犬に追われてはいないけれど、山が騒がしいので移動していた感じ。距離は30m前後。落ち着いて観察できたおかげで一発で仕留められた。

どうやら数年前の豚熱の流行で激減した猪の数が増えてきているらしく、その後の巻狩りでも猪が出ることが多く、僕の前にも2回出てきた。どちらも撃てるタイミングはあったけれど、バックストップに不安があり引き金は引かなかった。僕は狩猟において安全は全てに優先すると思っているので正しい判断ができたと思いつつ、猪の見逃すのは鹿を見逃すよりも断然悔しいことが心で理解できた。

目一杯楽しみ猟果も大満足の鳥撃ち

9期目にしてようやく、エアライフルでの鳥撃ちを心の底から楽しめたし、エースハンターでの鳥撃ちがますます好きになった。鳥撃ちの魅力に開眼できたのは、8期目から積極的に狙い始めたキジバトのおかげだ。それまではカモとの出会いを求めて池と池を移動し、キジやキジバト、ヒヨドリはその合間に出会えたらラッキーというスタンスだった。でも、カモがスレてくると出会いが少なくなり、獲物を狙う回数も減ってくる。そうなると狩猟が狩猟という名のドライブになってしまう。

キジバトは出会いの機会、狙えるチャンス、どちらもカモよりも断然多い。そして、キジバトを求めだすとキジとの出会いも増える。残念ながら発見が遅かったり射角が悪かったりで、キジに発砲する機会は少なかったけれど、何度もキジの姿を見た。おかげで見るべき場所、状況がわかり、さらに見つけられる力がついた。こうなると今まで素通りしていた場所もアツい場所だと認識を改める。すると出会いが増えて——と、楽しい連鎖が最後まで続いた。おかげで鳥撃ち中の猟場の移動が常にワクワクする時間になった。

シャープ純正4倍スコープの視界
警戒しつつも食事をやめられないキジバト。距離は40m前後。このまま引き金を引けばヘッドショットだったはずだけど、距離読みに自信がなくなり右にずらしてボディーショットを狙った結果、頭の後ろをすり抜けて地面に着弾。不甲斐ない。(Triggercam 2.1からの切り抜き)

まだまだしょぼい猟果だけど、8期目までの猟果*1を思えば大満足。出会いの多いキジバトをメインターゲットにして、自分のふがいない射撃力に見切りをつけたことが、結果に繋がったと思う。

獲物を狙う時は委託射撃した方が良い。当たり前だ。人間はピタリと静止することはできない。でも僕は、委託するための道具を携行することに抵抗があった。そこに委託できるものがあれば抵抗なく使うのに。原因は『山賊ダイアリー』。主人公の岡本くんは、立射や膝射でも委託することなく獲物を手にしていた。狩猟の知識を持たない僕はそれが当たり前だと思っていた。さらに『ゴールデンカムイ』の尾形に憧れた。あんなスナイパーになりたいと思ったなら、それを目指すしかない。ということで、委託道具を使わずに獲物を仕留められる日を夢見て、猟場で立射や膝射で獲物を狙い、外し続けた。

9期目にして、尾形のような死神スナイパーになる夢は諦め、膝射はもちろん立射でも手軽に委託射撃を実現してくれる「HIP•SHOT」を購入。効果は抜群で解禁早々に猟果を得られた。すっかり存在を忘れていた自作のクアッドスティックを引っ張り出すと、HIT•SHOT以上の安定感。結果、過去最高の猟果を得られた。もっと早く自分の射撃力に見切りをつけていれば良かった。来期はさらに充実した狩猟生活を送れるよう、エースハンターのポンプ回数を見直し、いくつかのペレットを用意して、委託射撃の精度を高めたい。

バックストップがないため諦めたキジ。距離も90m前後なので撃っても中らなかったと思う。(Triggercam 2.1からの切り抜き)

鳥撃ちを心の底から楽しめたもう一つの理由は、獲物を過去最高においしく食べられたことだ。特に獲るのも羽根毟りも大変なマガモ、コガモ。もも肉、手羽、出汁はおいしくいただいていたけれど、一番量が多い胸肉。これが難しい。焼いても鍋にしても、火の入れ加減が難しい。ちょっとでも火が通り過ぎたらレバーっぽい風味が強まり、笑顔で食べられない。かといって生っぽいのは怖いし、低温調理はおいしいけれど手間がかかる。いつしかカモの胸肉は「こういうもんだ」と諦めていた。

ところが鳥撃ち仲間の料理人兼凄腕スナイパーに教わった調理法が、野生のカモ肉本来の味を教えてくれた。火入れと休ませる工程を繰り返すので、手軽とは言えない。でも、「野生の鳥をおいしく食べるにはある程度の手間は必要なんだ」と納得できる旨さだった。この旨さは市販の鶏肉では味わえない種類の旨さで、間違いなく猟師の特権の一つだと思う。来期はこの特権を行使しまくって、もっとたくさんの鳥を食べたい。

HIP•SHOT ADAPTIVE SHOOTING REST

クアッドスティックのおかげで出番は減ったけれど、さまざまな姿勢、状況に対応できるのでこれも持ち歩いている。安定度を高めるため、ゴム足を外してミニ三脚を取り付けている。地面と接する時はもちろん、自分の身体を使う時も安定するのでおすすめ。

購入時の価格 ¥5,535

Text by pushman

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