ヘウレーカ
何度でも小気味良く読める物語

世界史を勉強したことがないので時代背景はよくわからないのですが、ローマ帝国が猛烈に盛り上がってきた時代の物語のようです。数学者アルキメデスが発明した兵器に守られている都市を舞台に、戦争の生み出すものや、人の心の動きが描かれています。

紀元前二百余年、地中海世界の覇者をめざす超大国・ローマはシチリアの都市シラクサに進攻した。ところが、シラクサには天才数学者・アルキメデスが心血を注いでつくった都市防衛兵器があったのだ。その驚愕の技術と威力とは!?

『ヘウレーカ』

大好きな物語なんですが、Amazonのレビューではわりと不評なので驚きました。僕は全然悪くないと思います。歴史物って、どこまで創作するのか難しいと思うのですが、よくもここまで楽しめる物語にできるもんだなぁ、と思いました。力無い者たちが力を合わせて強大な敵を打ち破ったり、力に知恵で対抗するエピソードは小気味良いですし、物語のあちこちに「知ってよかった」と思える知識や知恵が散りばめられ、賢くなったような気になれます。おまけ的に恋愛要素もさらっと描かれていますが、結構切ない気分にもさせられるので油断大敵です。短い物語にいろんな要素を含んでいるので、繰り返し読まれることに耐えうる物語だと思います。

2004年12月05日(日)

読書 /

Text by pushman