「グレート・ギャツビー」を追え
頭が疲れていても楽しめる良質サスペンス

おもしろいけれどちょっと重たい本を、立て続けに読んでしまった。おまけに今更アマチュア無線の免許を取ろうと思い立ち、苦手な勉強の中でもとびっきり苦手な電気や電波に関する勉強をする羽目になって、頭が疲れている。そんなわけで、気楽に楽しめる本を求めて本棚を眺め、手に取ったのはこの本だった。

読み進めてすぐに、今自分が求めている類の物語だとわかった。軽くて、読みやすくて、おもしろい。読むのを中断するのが苦痛というほどではないけれど、物語から離れがたいのも確か。中盤以降は一気に読んでしまった。

『「グレート・ギャツビー」を追え』と『グレート・ギャツビー』

物語の結末にはもやっとする点はあるけれど、読後感は良い。物語はきちんと終わっているけれど、その世界とそこにいる人たちの生活は続いていると思わせてくれる。
訳者後書きによれば続編もあるみたいなので(物語の質は随分変わってそうだけど)、そちらも楽しみ。

「どうなるんだろう?」と思わせてくれて、こちらの予想通りとはいかない。でも、「やられた!」と思うほどの驚きはないので、終始ワクワクしながら安心して楽しめた。
もう一度読みたい気はするけど、多分きっと読まない。でも、手放すのは惜しい物語。こういう本は読み終わったら誰かにあげるのが最良の選択な気がするけれど、初版本なので念のため手元に置くことにする。

「グレート・ギャツビー」を追え

電子書籍に関する見解は、本好きとしてブルースの肩を持ちたくなる。でも、この本みたいに読み返さないであろう本は、電子書籍でいいのかもしれない。

購入時の価格 ¥1,980

映画化されているのかと思ったら本のCMだった。こういうのもっと増えて欲しい。

What’s so bad about feeling good?

Update:

Text by pushman

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