猟友会を退会してからの狩猟者登録
お金を払いたくなるほどではないけど、面倒くさい

入会してもしなくても、狩猟を始めると関わることになる猟友会。僕は狩猟免許を取得した直後から猟友会のお世話になっていた。過去形なのは狩猟免許更新のタイミングで退会したから。

退会した理由は狩猟者登録の手続きを自分でやってみたいという、ほんのちょっぴりの好奇心。そしてもちろん、会費を節約したかったから。

大日本猟友会構成員手帳
確か今は配布されていない構成員手帳。実包管理表や細々した記録をつけるページがたくさんある。パソコンがなかった時代はそれなりに利用できたのかもしれないけれど、パソコンがあるので一度も利用することはなかった。

退会手続き

退会手続きといっても特別なことはなかった。所属する支部に連絡して、指示を受けるだけ。あれこれ理由を聞かれたら面倒だなと思ったけれど、「そうですかー。では……」という感じであっさりと承諾された。あまり猟友会の集いに参加していなかったからかもしれない。

狩猟者登録申請

狩猟者登録は都道府県毎に行うので、まずは担当部署に確認。申請書などはほとんどの都道府県でウェブサイトからダウンロードできると思う。その他の必要なものはどこだって変わらないはずなので、合わせて準備。
猟友会を退会したことで自分でやらないといけなくなったのは、ハンター保険への加入と狩猟免状の用意。

ハンター保険

ハンター保険は猟友会に加入していれば自動的に入会できるけれど、個人の場合は自分で保険に加入しないといけない。最近は個人で入れるハンター保険が無いので、グループで加入している人に紹介してもらったり、ネットで募集している団体に加入する方法がある。
僕は幸運なことに、お世話になっているグループからお声掛けいただいたので、喜んで加入させてもらった。費用は書類の郵送費など細々したものをひっくるめて5,000円程度に収まった。
手続きが終われば加入証明書が送られてくるので、申請時に提出する。

狩猟免状

提出する狩猟免状は、狩猟者登録用として再交付を受けた狩猟免状が必要になる。コピーの場合は都道府県猟友会長に原本と相違ないと証明してもらわないといけないらしい。
普通にコピーして提出すればいいと思い込んでいたので、ちょっと驚いた。どっちが楽かわからなかったので狩猟者登録をする都道府県窓口に問い合わせると、なぜか「コピーはダメ」と言われたので、狩猟免状の再交付を地元の担当部署に依頼。ところがまずは猟友会にお願いしてくださいと言われ、猟友会に連絡すると担当部署にお願いした方が早いと言われ、どないやねん状態。
担当部署は遠いし時間の調整が面倒だったので、結局猟友会にお願いした。

この再交付だけでも1週間以上時間を取られたので、個人で狩猟者登録をする場合は早め早めに動かないと猟期に間に合わない可能性もありそう。

猟友会の会費は高いのか?

書類を提出して狩猟税を払えば、手付きは完了。あとは登録証やハンターマップの到着を待つばかり。猟友会に入会していたころより時間はかかったけれど、問題無く手続きを終えることができた。

書類を提出するまでは「面倒くさい」とばかり思っていたけれど、終わってしまえば何がそんなに面倒くさかったのか、よくわからない。その程度の面倒くささだったということだろう。とはいえ、関係各所に電話をかけたり猟友会に出向いたり、手間は取られた。やっぱり面倒くさいのだ。

「面倒くさい」と思っている月島軍曹
ひとつの手続きを終えるたびに月島軍曹のような表情になった。

その面倒くささを代行してくれる費用として、猟友会の会費は高いのか?

猟友会の会費は狩猟免許の種類や支部によって多少の変動がある。大日本猟友会によると概ね10,000円〜20,000円になるらしい。
僕の場合は猟友会会費は年間15,000円程度。狩猟者登録の代行だけではちょっと高いと感じる。これとは別に申請手数料も取られるし。

でも、猟友会のメリットは手続きの代行やハンター保険への加入だけではない。

僕みたいに狩猟や射撃をしている知り合いがいない人にとって、先輩方の話を聞けるのは大変ありがたい。各支部が開催する射撃会もあるし、飲み会などの集いに参加するのが嫌じゃなければ、会費分のメリットは十分あると思う。
僕はたまに飲み会にだけ参加していたけれど、そんな僕にも先輩猟師の皆さんはいろんな話をしてくれたし、情報も提供してくれた。

集いに参加するのが苦手だ、参加しないという場合は、猟友会に入会するメリットはあまりないと思う。入会しなくても、担当部署や都道府県の猟友会に問い合わせれば、必要な手続きはちゃんと教えてくれる。面倒くさいけれど、書類を出せばちゃんと狩猟はできる状態にはなる。

狩猟を始める前から猟友会に入会しようかどうか迷っている場合は、まずは入会することをおすすめする。いろいろと問題のある支部もあるようだし、まごうことなき反面教師といった先輩もいる。でも、なんにも知らない間はいろんな話を聞いて、自分が「やりたくない」「やってはいけない」と思った話は聞き流し、良い面だけを参考にすればいいと思う。
入会してから嫌な思いをしたり、肌が合わないと感じたらさっさと退会すればいい。

個人的には越境しての入会を認めてくれたら、再入会もアリかな思っている(ちょびっとだけ)。手続きの簡素化やハンター保険の加入など面倒くさいことを任せられるのは、やっぱり楽チンだ。
住んでいる場所以外、例えば狩猟者登録をする都道府県の猟友会(支部ではなく)に入会できるようにしてくれたらいいんだけど、支部の運営にまつわるエトセトラを聞くと、そういうことは難しいんだろうな……。

What’s so bad about feeling good?

Update:

Text by pushman

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