腸抜きしなかったコガモの熟成結果
羽根もむしらず6日間

初めてエースハンターで仕留めたカルガモは、運良くネックショットになってお腹を傷つけなかったので、現場では腸抜きや血抜きはせず、その日のうちに羽根をむしって食べた。
2つ目の獲物となったコガモは、羽根に着弾したので致命傷にはならずかなり手こずって回収し、自分の手で首を切って絶命させた。これもお腹は傷つけていないので、腸抜きはせず持ち帰り、数日間熟成させてみることにした。

参考にしたのはこちらの呟き。

新聞紙で包むとはいえ、解体前のコガモを冷蔵庫に入れるのは気が進まなかったので、保冷剤を詰めたクーラーボックスを利用した。

羽根に着いた血や土を洗い流し、キッチンペーパーで水を吸い取る。カモの羽根は水をはじくのでとても簡単。保冷剤には水滴が付着するし、コガモに直接触れるとなんとなくよくない気がするので、タオルで包んだ保冷剤をクーラボックスの底に置く。その上に新聞紙など通気性のあるもので包んだコガモを仰向けに寝かせる。コガモの周囲にも保冷剤を設置して蓋をする。しばらく放置してから確認すると、クーラーボックスの中は冷え冷えとしていたので、あとは1日1回保冷剤を入れ替える。

腐らせてしまうのが怖かったので3日間ぐらいで解体するつもりだったけれど、バタバタとして結局6日後に解体。嫌な匂いもしないので一安心。
まずは羽根むしり。カルガモに比べれば少ないけれど、それでも大量。手羽やモモの部分は皮が薄く、注意していたつもりだが少し破けてしまった。
解体は前回ど忘れしていた動画*1を参考にして、カルガモの時よりは手際よく、きれいにできたと思う。

コガモの胸肉とモモ肉
解体中は撮影する余裕なんてないので、食べる直前のコガモの胸肉(右)とモモ肉(左)。付け合わせがしょぼくて恥ずかしい。それにしても食べ物をおいしく撮影するのは大変難しい……。

可食部は少ないけれどおいしい手羽先、手羽元、もも肉、そして胸肉。全て塩胡椒のみで焼いて食べたけど、やっぱり胸肉はレバーっぽい。でも小さいからか、カルガモよりは食べやすい。首を切ったので結果的に血抜きしたことになるのかもしれないけれど、絞るように出血させたわけではないので、「血抜きをした」という感じではないと思う。
手羽やモモもやっぱりかなり硬い。でも、おいしい……というよりも、旨い。スーパーで買う肉にはない濃い旨味を感じる。「獣臭い」とかそういう感じとは全然違う。これは癖になる。

砂肝、心臓、レバーといった内臓はちょっと不安だったけれど、これも問題なくおいしく食べられた。砂肝はモモ肉と同じくかなり硬くて、噛み応えがあって、ものすごく旨い。もともと砂肝は大好きだったけれど、自分で獲って食べる砂肝は格別。唯一の不満は1羽に1つしかないことぐらい。来期は定数(5羽)獲って熟成して、まとめて砂肝を食べたい。

ということで、カルガモに続いてコガモも現場で腸抜きせず、そのまま熟成させておいしく、旨い肉を食べることができた。まだ2回しか実践できていないけれど、やっぱりお腹を傷つけない限りは現場で腸抜きをする必要はないと思う。猟場にいる時は狩る行為に専念してよさそう。

わが家でつくる合鴨料理

レシピ本としても参考になるけれど、「煮る時も焼く時もフタをしない」などカモ肉をおいしく食べるための基本知識が大変ありがたい。また、レシピも家庭の料理という感じでとっつきやすいものが多い。手の込んだ料理はやる気がおきない僕のような人間にはうってつけ。

購入時の価格 ¥1,572

What’s so bad about feeling good?

Update:

Text by pushman

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