モービル機(TM-G707)設置の試行錯誤
無線機設置技術の興味による自己訓練
先輩猟師からいただいたモービル機を増設申請したら、「古いッ!保証してもらって」と言われたのであっさり増設を諦めた。でも、車に設置するために色々と考えたことが正解なのかモヤモヤするので、VX-6を車でも使えるようにしてみた。配線は計画通りにできてスッキリ晴れやか。
でも、アンテナの付け替えがめちゃくちゃめんどくさそう——というか絶対めんどくさい。ということで改めて保証を受け、増設申請を出すことを決意。結果を待ちながら、モービル機をどれだけ気持ちよく設置できるかを楽しむことにした。
どこから電源を取るか?
どこにどうやって設置するにせよ、一番大事なのは電源だ。僕はシガーソケットから電源をとるのが大嫌いだし、ケーブル類はできるだけ視界に入れたくない。ということで、ドラレコやオーディオ等と同様にヒューズボックスから電源を取ろうとしたけれど、受信時はともかく送信時にヒューズが飛ぶ可能性が高いことらしく、無線機の電源はバッ直が王道らしい。
バッ直には怖いイメージがあるので、ケチらずしっかりとした防水ヒューズホルダーを購入した。
バッ直は本体の電源を切り忘れると即バッテリーが上がってしまうので、リレースイッチをセンターコンソールの内部に設置。前オーナーが切り込みを入れたゴムカバーからプラスとマイナスのケーブルを引き出し、リレースイッチと接続。そこからは元々付いていた配線カバーやマットの下を通してDINボックスまでひっぱり、無事本体と接続できた。
本体をどこに設置するか?
本体は1DINサイズかと思いきや全然違う。幅は狭くて奥行きが長い。一説によると排熱の関係らしい。そりゃみんな座席下に置くわけだ。でも、愛車には座席下と呼べる空間がない。
運転席側か助手席側の足元におこうかと思ったけれど、ケーブルがひっかかると事故につながるので運転席側には置けない。ならば助手席側だけど、誰かを乗せた時に気を使わすのも気を使うし、「これ何?」と聞かれるのもめんどくさい。無線機を蹴り飛ばされたくもない。
なにより渓流釣りの時はビシャビシャのまま車に乗り込むので、足元に置くのは却下した。
センターコンソールに仮取り付けしてみると、なかなかいい感じ。でも、センターコンソールにはドリンクホルダーがある。ドリンクホルダーがあるということはそこにドリンクを置くわけで、ドリンクがあればいつか必ずこぼす。ということで、これも却下。
消去法で残ったのは結局DINボックス。幸いまったく利用していないDINサイズのフリーボックスがあったので、無線機固定ボックスに加工することにした。
1DINボックスへの設置するための試行錯誤
DINボックスに設置しているオーディオは奥行きが5cm程度。TM-G707を下に設置すれば上部に十分な空間を取れそうなので、排熱は問題なさそう。長時間送信する予定もないし、きっと大丈夫。
フリーボックスは奥側を切断して奥行きの制限を解除。本体と操作部を分離して、本体をできるだけ奥に突っ込み、操作部だけが手前にはみ出すように取り付け。
バッ直なので本体の電源を切り忘れたら即バッテリーが上がってしまうのでトグルスイッチで制御することにした。「無線を使いたい」と思った時に電源が入ればいい。(とはいえ心配性なので、リレースイッチも保険として利用)
本体左側のスペースに端材でスイッチボックスもどきを作成したら、とてもいい感じ。オンオフ時のパチンッという音が小気味良いし、トグルスイッチのレトロ感が気持ちいい。無線機に一番似合うスイッチかもしれない。今回の作業で一番満足している。
設置完了
フリーボックスに固定できたら、各種配線を繋げてDINボックスに戻す。思ったよりも奥行きに余裕がなくて、ケーブルの取り回しに苦戦した。エンジンをかけたらどこかから火花が飛ぶかも……とビビりまくったけど、問題なし。受信も良好。増設許可が出ていないので送信はできない。万が一許可がおりなくても、マイクを接続しなければ受信専用機として使えるはず。
想定される使用頻度と釣り合わない時間とお金をかけたけれど、久しぶりの半田付けや配線の試行錯誤はとてもおもしろかった。無線通信への知識も関心も低いままだけど、無線機設置の技術はそこそこ向上したと思う。