初めての射撃
エースハンターのゼロイン調整

2018年05月22日(火)

狩猟

Text by pushman

銃の所持許可証を受け取り銃砲店に連絡。ついに僕の愛銃「エースハンター 5.5mm」を受け取ることができました。初心者講習を受けてから3ヶ月。とても順調にことは運びましたが、それでも「ようやく」といった感じです。早速出猟したいところですが、まずは警察に銃身長などを計ってもらい、所持許可を申請した銃であることを確認してもらいます。それが終われば許可を受けた用途に限って(僕の場合は狩猟と射撃)、銃を使用してよいことになります。ということで、いざ出猟!とはいきません。まずは動作確認とスコープ調整が必要です。もちろん近所の公園でできることではないので、関西で唯一50mの射場がある京都笠取国際射撃場へ向かいます。

射場のレストに設置したエースハンター
スコープ調整をするためガンレストに設置してしっかり固定。この射場は10m〜50mの範囲で自由に標的を移動できます。

久しぶりの運転、しかも慣れない山道でヘトヘトになりながら到着。受付で許可証を提示して射場に案内してもらいます。ケースからエースハンターを出し、実際の猟場を想定して一番遠くの50mに標的を設置。準備が進むとともに気分は盛り上がりますが、人生初の射撃なのに指導してくれる人も監視する人もおらず、不安でもありました。本やネットで得た知識を反芻しながら安全装置などを何度も確認し、人生初の射撃をすべく8回ポンプ。銃を固定するレストに銃を設置しスコープから標的を覗くと、今まで味わったことのない緊張感。この時ようやく、「自分は遠くから動物を殺せる危険な道具を手に入れた」という実感をもった気がします。

5.5mmのペレット
「ペレット」と呼ばれる空気銃専用の弾。鉛でできており、見た目より重く感じます。

スコープを覗いた時に見える十字線(レティクル)の中心を標的の真ん中に合わして引き金を引くと、紙鉄砲を鳴らしたのようなパンッという大きな音。そしてほんの一瞬ずれて標的に当たった音。正直ビビりました。記念すべき初めての射撃は標的のど真ん中に命中……するわけがなく、大きくずれていました。スコープの調整をしていないのでこれは当然。映画や漫画、ゲームなどではスコープを覗いた時に見える十字線(レティクル)など、狙いを定めた位置に必ず着弾していますが、実際はそんな単純なものではありません。空気銃の場合、発射された弾はレーザービームのようにひたすら直進するわけではなく、上昇しながら一定距離を進んで下降する山なりの軌道を描きます。つまり、上下の動きがあるわけです。そのため、まずは自分が決めた距離で狙った位置に着弾するように調整する必要があります(「ゼロイン」といいます)。例えば標的の中心とレティクルの中心を合わせて撃ったのに右上に着弾したら、同じように設置した状態でレティクル調整用のダイヤルを回してレティクルだけを右上(着弾した場所)にずらせばいいわけです。実際に調整する時は完全に同じ状態で発射できないし、身体のブレやペレットの個体差もあるので、5発ずつ撃って調整します。

ゼロイン
ゼロイン調整の標的。最初に左の的に5発。上下のブレは小さいですが左に大きくずれていることがわかります。同じ状態でスコープを覗き、5発の平均と思える場所にレティクルを動かします。この時は少し下げつつ左に動かしました。そして5発発射したのが右側。狙い通り真ん中に着弾がまとまっています。

僕のエースハンターは50mの着弾がばらけて調整に四苦八苦していたのですが、途中で来られた親切な先輩猟師さんから、「その銃は50mでゼロインするにはパワー不足なのかも」とアドバイスをいただき、距離を30mに変更して無事ゼロイン調整完了。これで30m先の獲物にレティクルの中心を合わして引き金を引けば、命中するはずです。ちなみに30mよりも近い場合は当てたい場所より下を、30mよりも遠い場合は上を狙うことになります。

着弾後のペレット
標的の下に転がっている着弾後のペレット。標的を固定する木枠を貫通してさらに奥の板にも穴を空けていました。怖い。これだけの威力があってもカモやキジは急所に当たらないと逃げてしまうそうです。

引き続き先輩猟師さんからアドバイスや狩猟の話を伺いながら射撃練習をしましたが、想像以上に難しい。銃をガンレストに委託できればほぼ狙ったところに当たるようになってきましたが、委託せずにスコープから覗く世界は常に揺れ動いており、狙ったポイントに定めることができません。エースハンターは単発式なので、獲物は1発で仕留めないと逃げられます。確実に仕留めるためにヘッドショットを狙うわけですが、その難しさがようやく理解できました。実際の猟場では距離も不確かになりますし、風の影響や高低差など考慮すべきことも増えます。警察からは銃を安全に使用するために射撃練習を欠かさないように言われましたが、そもそも獲物を仕留めるためにも射撃練習は不可欠だと痛感しました。安全第一、そして確実に獲物を仕留められるようになるため、射撃練習は引き続き頑張りたいと思います。