MSS-20でスキートのダブルに挑戦
不要な技術の習得に挑むわけ
MSS-20は平筒20番のスラッグ専用散弾銃だ。当然クレー射撃には向いていない。単独忍び猟をするために取り付けた1-6倍のスコープも、クレー射撃には邪魔なだけだ。でも、狩猟の練習としてスキートを楽しむのなら、スコープを載せたボルトアクションの散弾銃でも全く問題ない。スキートは簡易で安価なランニングターゲットの代替練習にもなるので、鳥撃ちはもちろん大物猟にも役立つ。据銃動作を有りにすれば咄嗟の頬付け肩付けが正確にできているかも確認できる。
MSS-20に限らず、狩猟をしている人は狩猟に使う鉄砲でじゃんじゃんスキートをやればいいと思う。もちろん競技として楽しむなら、スコアを伸ばしたいなら、スキートに適した鉄砲を使った方が楽しいだろうし、正しいだろうけど。
スコープを付けてスキート(クレー射撃)をするのは難しい?
僕はスコープ無しで射撃をしたことがないので、照星で狙いを定める感覚はわからない。だから推察だけど、照星で狙う場合は正しく肩付け頬付けができていなくても、狙うべきクレーや獲物は見えるだろうし狙えるはず。というか、狙った気にはなれるはず。
スコープで獲物を狙う場合は正しく頬付けができていないとスコープと目の位置やアイレリーフがずれて、最悪の場合スコープで見ている側(僕の場合は右目)の視界が真っ暗になる。だからスコープがあると肩付け、頬付けの精度はシビアに感じるかもしれない。でも、正しく構える難易度はどちらも変わらない。正しく構えられれば、レティクルがあるスコープの方が狙う基準を作るのは簡単だと思う。もちろんレティクルのどこに着弾するのかを知っておく必要はあるけれど。
ダブルを練習しようと思った理由
狩猟の練習であればシングル撃ちだけでも十分だと思う。スキートのダブルみたいに獲物が別方向から交差するように出てくる状況はまず無いし。ただ、鳥撃ちであれ大物猟であれ、連射の機会はそこそこある。でも、連射の練習はライフル射場ではできない(許可を貰えば連射できる射場もあるらしい)。ということで、射撃場で連射の練習となるとスキートかトラップが手っ取り早い。どちらが狩猟の役に立つか様々な意見があるようだけど、それはつまりどっちも役に立つということだと思う。だから好きな方をすればいいと思う。
ダブルに挑戦した結果
ダブルを成功させているボルトアクション使いの方もネットで見つかる。動画を拝見するとどなたもちょっと信じられないぐらい素早く正確な据銃、そしてボルト操作。自分がそんなことをできるイメージは持てなかったけれど、何事も経験ということで、まずはダブルの感覚を掴むために1番で練習してみた。結果、クレーに中てることはもちろん、二の矢を撃つことすらできなかった。
このままでは悔しすぎるので、自分なりに改善点を考え、再度ジャパンルールのダブルに挑戦してみた。
センターポールまでに撃つとか、頬付け肩付けをしたまま排莢装填の動作をするとか、普段は気にしていなかった難しい動作もあったけれど、それらはなんとかクリアできた。でも、排莢装填は一度も成功しなかった。MSS-20はジャムりやすいと言われているけれど、猟場で何度か連射をした時にジャムったのは1回だけ。それなのにスキート中は100%ジャムってしまった。
排莢できなかった場合は、ボルトを引ききる前にボルトを前進させていたかもしれない。早く装填したい気持ちが強すぎたのかも。排莢を意識するあまり排莢時に銃を右に傾けてしまい、上がってきた弾が薬室から落ちたこともあった。排莢できても銃身の入り口で弾がつっかえて装填できないこともあった。この時も銃を傾けていたのかも。
考えられる理由はいくつかあるけれど、何にしても焦りからボルト操作が雑になっているのは間違いない。もう少し落ち着いて丁寧に操作すれば、二の矢を撃つことはそう難しくないと思う。ただ、飛んできているクレーをしっかり狙える気はしない。今の所。
MSS-20に限らずボルトアクションの鉄砲には、見た目のかっこよさ以外のかっこよさがもう一つある。それはもちろん、排莢して装填する一連の所作。見た目で選んだ鉄砲なので、かっこいい所作を実用的な技術として身につけ、かっこよく使いこなしたい。一度でもダブルを成功させれば狩猟中の二の矢に自信を持てそうなので、もう少し挑戦を続けたい。
リコイルパッド
MSS-20のリコイルパッドはゴム製のため据銃時にひっかかることがあるので、据銃ありでスキートを楽しむなら革や布のリコイルパッドがあった方がいい。革の巾着袋的なもので代用していたらなかなか具合が良かったので、eBayで良さげなものを購入した。個体差と組み合わせでハマらない場合があるかもしれないくらい、MSS-20にシンデレラフィット。Amazonならこれかこれが良さげ。
購入時の価格 ¥2,570