増えてきた発砲回数、消えてしまった獲物
2019年度 7回目の出猟

ビリヤードにどハマりしていた頃、練習日記をつけていた。練習したこと、学んだこと、できなかったこと、見えてきた課題などを書いていると、理解が深まる感覚があった。あるプロにそのことを話すと、「練習日記は自己満足で終わることも多いから、あんまり意味がない」と言われた。アウトプットすることでわかった気になり、せっかく気づいた疑問や注意点がひっかからなくなるらしい。自分でも薄々そう感じていたので、それからは練習メニューのみを記録して、結果や考察は書かないようにした。

その結果ビリヤードの上達スピードが向上したかというと、残念ながら変わりなかった。でも、自分で気がついた課題はちゃんとひっかかり続けて、ひっかからなくなった時には課題ではなくるようになった。

狩猟も出猟日記をつけている。毎回いろいろな気づきや学びはあるけれど、ビリヤードの例に倣ってそれらは書かない。時間や場所、目撃した鳥獣、発砲回数などなど、目と耳で確認したことを書いている。日記というよりも記録だ。

猟場までの道すがら前回までに記録したことを思い出す。すると、その時に失敗したことや試したいと思ったことも思い出せる。そして、「次は気をつけよう」「こうやってみよう」と思ったことを理由も含めて思い出す。
そして目的の場所に足を運んで、さっき思い出したことを頼りに探すべき場所や見落としそうな場所に注意し、獲物がいたら気づかれないように近づくために考えた方法を試す。
こうして少しずつ獲物との距離を詰めることができるようになったし、発砲する機会も多くなった。

食事中のハシビロガモ
人気のあるカモが猟場が消えても、安全地帯にいるカモ、人気のないカモには影響なし。ハシビロガモは大抵こうしてご飯を食べながら(?)くるくる回っている。

こんな感じで前回までの失敗を反省し、改善すべき点や自分の猟場でできる工夫に考えを巡らせ、獲れる確信を持って出猟したのに、肝心のカモが姿を消してしまった。過去2年の猟期を思えば、今回まで出会いの回数と質に恵まれすぎていたので、残りの猟期がなんだか不安になってきた。

What’s so bad about feeling good?

Update:

Text by pushman

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