空気銃(エアライフル)の共猟を満喫
2018年度 12回目の出猟
前回のアクシデントは道具を壊しただけでなく、身体へのダメージもそれなりにあって、具体的には右手と左足の付け根がそこそこ痛くて、出猟したいという思いがねじ伏せられている。思った以上に痛めているのか、ただ単に歳のせいなのか、痛みがなかなか引かない。
ようやくポンプできる程度には右手が回復したので、様子見を兼ねて射撃場でスコープ調整。マウントベースはダメになっていたけれど、応急処置でなんとか使えるようにはできた。右手はまだ痛むがポンプできないことはない。そうなるとやはり出猟したくなってくる。タイミングよく大先輩のAさんからお声がけいただき、同じく大先輩のBさんとともに空気銃のみで共猟することになった。
僕はもちろん、先輩方もほぼ初めての猟場に遠征。ハンターマップとGoogle Mapを見比べながら池や川を探す。もはや遠足気分でひたすら楽しい。
目星をつけた場所に行ってみると撃てない場所だったり、回収が難しい場所だったりしたけれど、ほぼ全ての池にカモがいる。パッと見ていないなと思っても、お二人が探すべきポイントをチェックするとそこからカモがでてくるから驚き。そして、自分の迂闊さを痛感。
判別も早くて正確で、僕が双眼鏡でじっくりと観察して「えっと……」となっている間に、お二人は「コガモだね」「オオバンだねぇ」「あっちにカル、そっちにヒドリ」といった感じでサクサク判別してしまう。
そんな二人も巧妙に隠れているマガモは何度か見落とし、「あー」と声を上げ、「やられましたね」と言いながら笑ったり。一人だと悔しいだけの状況でも、仲間がいると楽しめる。
カモを発見してからの動きも大変参考になった。
まずは慌てず一旦隠れて地形を確認し、「アプローチしやすいか」「回収できそうか」など抜かりなくチェック。近づき方と回収方法を検討して、再び近づく。
落ち着いて状況確認をすることで自分と獲物の緊張を解くことは、とても重要だとわかった。
撃ちやすい場所に獲物がいても、無理に撃とうとせず、安全面を考えてから行動されていたので、大変安心感があった。自分も今まで以上に、無事故無違反狩猟を心がけようと思わせてくれた。
肝心の猟果はカルガモ1羽。遭遇には恵まれたものの、猟期も半ばを過ぎているのでカモ達の警戒心はかなり高かった。僕はなにも獲れなかったが、3回発砲する機会をいただき、その都度近づき方や射線の取り方を教えていただいたことがなによりの収穫。自分はやらなかった、現場での腸抜きやその後の処理、カモキャッチャーでの回収などなど、獲物以上のものを経験させてもらった。
狩猟は一人でできるし、一人でも楽しいけれど、共猟も楽しい。大人の遠足という感じ。誰かに見られながら獲物を狙うのはいつも以上に緊張したし、一緒に行った人が獲物を捕ると嬉しい。『山賊ダイアリー』で描かれていたような、平和で安全で楽しくておもしろい狩猟を、全力で楽しんだ一日だった。