私は貴兄のオモチャなの

先週は「岡崎京子短編読書週間」と銘打って、短編を読みふけりました。岡崎京子さんの魅力は底なしですね。どれも本当におもしろい。この短編集は特にお気に入りになりました。どの物語もハッピーエンドではないのですが、不思議と暗くありません。

表題作の「私は貴兄のオモチャなの」が一番好き、というかこれひとつでもう最高です。とんでもないお話なのですが、なぜかとても幸福感にあふれています。ラスト近くの見開き1ページ、最後の一コマの表情が素晴らしい。残念ながら僕はまだその時に抱いた感情を言葉には置き換えられません。とにかく心を揺さぶられました。

最後の物語「3つ数えろ」の新婚夫婦の会話も素晴らしいです。

洋子:
ねえ ダーリン
世の中にはセックスに過剰に何かを求める悲しい人たちが多すぎるわ
何かを見失っているのよ

愛だけが幸福をはこんでくるのにね

弘:
そうさ ハニー
それを教えてくれたのが君さ

3つ数えろ -『私は貴兄あなたのオモチャなの』

はい。異論ありません。確かにその通りだと思います。愛。愛だけが幸福をはこんでくるんです。愛こそ全て。愛があれば他には何も要りません。……なんちて。

2004年10月26日(火)

読書 /

Text by pushman