プリズナートレーニング
自重トレーニングを継続するための参考書

2018年05月31日(木)

読書

Text by pushman

数年前からラジオ体操とともに、ベンチプレスやアームカール、スクワットなど、極々簡単な筋トレを継続していました。もともと痩せ気味の身体なのですぐに効果は出てきましたが、それもある程度まで。それでも運動不足解消が目的だったのでゆるゆると続けていましたが、狩猟をするなら筋力はもちろん身体全体の柔軟性が必要だろうと想像し、もうちょっと本格的に身体を鍛えたくなりました。しかしジムに通うのはめんどくさい。ということで、自宅でできて特に道具も必要ない自重トレーニングに興味を持ち、囚人が監獄で行っていたトレーニングという「身一つでできますよ」的な言葉につられてこの本を手に取りました。

『プリズナートレーニング』とプロテインと筋トレ記録とミギー

現在広く普及している運動方法の批判や、自重トレーニングの効能を丁寧に説明しており、読み物としてもおもしろかったです。自分に見合わない高い負荷で運動を続けがちな僕にとって、大変ありがたい話がたくさんありました。一通り読み通すことで、自重トレーニングの利点や気をつけるべきことを理解できるので、どれだけうずうずしてもまずは読み終えた方がいいと思います。

この本では鍛える部位を6箇所に絞り、それぞれ10ステップに分けています。ステップを進めるほど負荷が高くなりますが、健康な人であれば途中のステップから始めたくなるぐらい最初のステップは簡単なものです。しかし、著者は最初の数ステップが楽すぎると感じても、必ずステップ1から始めるように警告しています。複数の理由がありますが、僕は「関節は筋肉よりも鍛えるのに時間がかかる」というのが腑に落ちました。筋力的には楽な負荷でも、関節にはしんどい負荷がかかっているかもしれないということです。最初のステップから始めても、同じ理由で先を急いではいけません。僕は怪我しやすいので「ちょっと楽になってきたかも」と感じて先に進みたくなっても、関節のことを考えてしばらくは思いとどまるようにしています。おかげで筋トレしたくなくなるような強い疲労感が残ることはなく、継続するための強い意志は不要になります。

ステップを進めていくとレップス(回数)を増やすことが困難になってくると思います。逆に、ステップを進めても特に負荷を感じず、短い間隔でレップスを増やしたくなることもあります。そういう場合のために、例えば「プルアップ系の運動は他の運動よりも時間がかかる」「正しいフォームで運動できているか」など、各項目に問題解決のヒントがたくさん書かれているので、運動の合間にペラペラめくって確認することをおすすめします。

僕は昨年の9月末から本書に書かれている手順で始め、今は4つの部位をメインに鍛え、腰痛改善のためにブリッジを週に1〜2回程度行なっています。ブリッジは無理せずステップ1の上級者レベルでとどめていますが、他のステップは2〜3まで進んでいます。プッシュアップ、スクワット、レッグレイズはそろそろステップ4に進みたくなっていますが、苦手なプルアップはステップ2の中級者程度。たまに昔の記録を確認すると着実に成長を感じられるので、今はしんどくても成長している途中なんだと信じることができます。おかげで「今日はトレーニングしてないな」と思うとムズムズする程度には習慣化できています。この本には自重トレーニングの効能ややり方が書かれていますが、全てはトレーニングにおいてもっとも難しい「継続する」ことに繋がっていると思います。

自重トレーニングはお金もかかりませんし、やりたいと思った時にすぐ取りかかることができます。手っ取り早く筋肉を大きくしたい方にはお勧めしにくいですが、じっくり継続して身体を鍛えていきたい人にはぴったりだと思います。