獲物の選り好みを反省
2018年度 14回目の出猟
今期初めて獲ったカルガモ。正直な感想は「うまいッ!」という味ではなかったけれど、独特の濃厚な味が忘れられない。特に、噛んでも噛んでも旨味がなくならない、固い固いモモ肉をもう一度食べたい。そしてヒヨドリ、キジバト、キジも食べたい。何度か怯んで撃てなかったヌートリアは哺乳類の解体の練習になるそうだし、やっぱり食べてみたい。残り猟期も少なくなってきたので、カモ以外の狩猟鳥獣も積極的に狙っていきたい。
今期カモとの遭遇率が高い山中池も、ここ最近は空振りが続いている。今まで隠れていたポイントを念入りに確認したけれど、なにも見つけられず。やっぱりいないかと諦めた途端に、2羽のカモが出現。出てきたポイントと大きさからしてカルガモの可能性が高い。慌てて目線を外して「いや、僕はそういうんじゃないんですよ……」と振舞いながら身を隠す。もちろんそんなことが通用する相手ではなく、すぐに飛び立たれてしまった。
次に向かったのは、今期遭遇率が低いカル川。今回は久しぶりに3羽ほどのカルガモを確認。慎重に上流から近づいていくと、スイスイ泳いで死角に逃げ込む。いつも鬼ごっこみたいになっては逃げられているので、今回は逃げ込む先を見越して、狙撃ポイントで潜んでみることにした。
ゆっくりと茂みに足を踏み入れると、そこには狙っていたのとは違うカルガモが隠れていた。お互いに慌て、それを見ていた最初のカルガモも当然逃げ出す。結局ここには7羽のカルガモがいたようで、悔しいことこの上ない。
猟期も終盤になり、今までよく見ていたヒドリガモやホシハジロなど、味が悪いとされ人気のないカモも、撃てない川や池で見かけることが多くなった。悠々と浮かんでいるのを観察していると、奥の茂みからカルガモやマガモが姿を表し、飛び去る……。どこにいようがカルガモとマガモの警戒心は高く、もはや観察することもできない。
こうなってくると、あえて狙わなかったヒドリガモやホシハジロも獲って食べてみたくなる。そもそももっと解体の経験も積みたいし、味だって比較できるようになりたい。食べないで後悔するより、食べて後悔しようという決意が固まった。