フリーランスを代表して 申告と節税について教わってきました。
確定申告に使える簡易教科書

なんの因果かわかりませんが、来年度は個人事業者として生きていくことになりそうです。まったく人情紙風船……世知辛い世の中になったものです。なんてこと全く思っていませんが、これからは年金やら税金やらお金の管理をきちんとしなければならなさそうです。まったくこんなことをしたくないから会社のお世話になっていたんですがねぇ。ぼやいていてもしょうがないのでAmazonで大変評判の「フリーランスを代表して 申告と節税について教わってきました。」で勉強してみました。

こういう類いの本にはとにかく「とっつきにくい」という印象がどうしてもついてまわりますが、その印象を気持ち良く裏切ってくれます。表や計算式を多用した実践的な説明はほとんどありませんが、その考え方をとても分かりやすく教えてくれます。例えば「領収書は額面10%の金券」「税金は安ければいいというわけではない」「必要経費はどこまで認められるか」「勘定科目ってどう決める」とか。とにかく「なんで?」「どうしたらいいの?」「っていうかそれはどういうこと?」というほんとに基本的で素朴な疑問を分かりやすく解説してくれます。

著者と税理士さんの会話形式で進んでいくのですが、そのやりとりが軽妙でいいです。小さなイラストがついていて、その表情はとても重要です。税理士さんの顔が黒くなったとき、それはとっても大事なお話です(笑)。ニヤリとしてしまったのは社会保険のお話で、「健康保険」か「国民健康保険」を選択する時の「任意継続」にまつわるお話。これはほんとに知ってよかった。とりあえず1年目は任意継続しますよ、ええ。

ただ、この本だけで確定申告の手助けになるかというと、それはちょっと厳しいと思います。これとなにか別の、言うなれば読む気のしない、読んでも頭に入らないような実際の記帳方法なんかを説明してくれている本と併用するのが有効な使い方かなと思います。

あと、この本は学生の頃に読みたかったですね。一応簿記の授業を受けていたのですが、まったく勉強しませんでした。なんせつまんない。だって自分のお金の事ではなかったから…あっ! そういう気持ちで授業を受けるべきだった! なんてことを今更嘆いているわけですが、とにかくテスト前にちょこっと勉強する程度。当然そんな勉強方法では理解できるわけもなく、「貸方」「借方」なんていう言葉の意味というか雰囲気をつかめなくて、しかもそれが気になって気になって…概念を教えてくれーって感じでした。僕は理屈がわからないと前に進めないんですよね。ほっとけない。そんな勉強しないくせに理屈っぽい学生さんは、この本を読むと一気に理解が深まるような気がします。

というわけで、現在個人でお仕事していて「白色申告でいいや」なんて言ってる人、そして簿記とかそんな雰囲気の勉強をされている学生さんには大変おすすめいたします。さくっと読めますので。

2006年03月17日(金)

読書

Text by pushman