鱒レンジャー Next SP40
使いやすくて楽しい渓流用格安グラスロッド
渓流釣り未経験者のために購入したリールを気に入って気分が盛り上がり、ロッドも購入したくなった。
川幅の狭い支流に行くことが多いので、取り回しを考えると短いものがいい。
魚がかかった時にバラして悔しい思いをしないように、バレにくいものがいい。
万が一壊してしまっても心の負担にならないように、安いものがいい。
そして、リールと同様、愛着が持てるものがいい。
そんな条件に合う都合のいいロッドがあるものかと我ながら呆れたけれど、ぴったりのロッドが見つかった。「鱒レンジャー Next SP40」だ。
安いロッドを探していた時に見つけたこのロッドは、一部の人々に絶賛されていた。グラスロッドらしいしっかりとした粘りがあって、よくしなるので小物でもおもしろい……らしい。そして、ちゃんと釣れる……らしい。2,000円程度なので失敗してもネタになるかなと思い、悩むことなく購入した。
届いたロッドはかなり柔らかい。ペナンペナンだ。120cmはかなり短く感じたけれど、よく行く支流で使いやすそう。1ピースなのはちょっと不便だけど、それがグニャンとしなってからの粘り強さを生み出しているはずなので、許容範囲だと自分を納得させた。
よく報告されているガイドのズレなど目で見てわかるトラブルもなくて一安心。実際の使い心地を確認するため、一緒に買ったゼブコ33Tマイクロゴールドと組み合わせて試用してみた。
残念ながらゼブコ33Tは本腰を入れてメンテナンスする前だったので使いづらく、早々に諦めてダイワのレガリス LT2000S-XHを装備し直し、目当ての堰堤に到着。軽量のフローティングミノーをつけて何度か投げてみると、かなり投げやすい。キャストが上手くなったと錯覚しそうになる。魚の反応はないけれど雰囲気がいいしキャストもしやすいので、そのままキャスト練習を続けた。だんだん狙い通りに投げられるようになってきたので、ルアーチェンジ。このルアーには自作したスイミングフックを装着しているので、ちゃんと泳ぐのか確認しておきたい。
巻き始めると少し沈み、さっきまで使っていたルアーとは違う、しっかりとした抵抗を感じる。ちゃんと泳いでくれて、魚が追いかけてきていると勘違いしそうになる。自作のフックも問題ないようで一安心。2投目は水が落ち込んでいる所に投げ、深く泳がせてみる。グッと抵抗がきたので根掛かりしたかな……と思ったら強烈な引き。
「これは根掛かりじゃない!」と確信しロッドを立てると、鱒レンジャーは「し」をひっくり返したみたいにしなっている。こりゃ楽しいし、おもしろい。右に左にと暴れるけれど、鱒レンジャーと自作のスミングフックを信じながら、慎重に寄せる。
今までで一番大きな、27cmのイワナだった。
数日前に放流された生き残りの可能性が高いけれど、大物が釣れるのはいつだってうれしい。自作のスイミングフックで釣れたこともうれしかった。鱒レンジャーの粘りとスイミングフックで、バレにくい要素が揃っていたことが良かったのかもしれない。
久しぶりに持ち帰られるサイズのイワナが釣れたので、早々に帰宅。塩焼きにしておいしくいただいた。今までで一番おいしいイワナだったので、骨もオーブントースターでカリッと焼き上げ、骨せんべいにして食べてしまった。
後日このロッドとゼブコ33Tを本来の持ち主に渡し、一緒に釣りを楽しんだ。残念ながらイワナやアマゴは釣れなかったけれど、カワムツなどが釣れた。期待通り初心者にも使いやすかったみたいだ。赤くてラメ入りというチープな見た目も気に入ったようだ。自分が選んだ道具を気に入ってもらえてうれしいけれど、自分で使えないのはやっぱりちょっと残念だ。あのしなりは本当に楽しかった。そんなわけで、予備としてもう一本買ってもいいんじゃないかな、と考え始めている。
鱒レンジャー Next SP40
最初はどうかと思ったカラーリングも、使っているうちに気にならなくなった。安さはもちろん、全体的なチープさも愛着を持てる一因になっている気がする。最近は送料などを含めて3,000円前後が相場になっている模様。大人気のため品薄になりがちだけど、特別なロッドではなく、「安くて壊れにくい」というのが一番の売りなはずなので、高くなりすぎると満足度は低くなると思う。
購入時の価格 ¥2,011
レガリス LT2000S-XH
特にお気に入りポイントがあるリールではないけれど、持っているリールの中では間違いなく一番使いやすい。釣りそのものを楽しむならこれで十分なはず……なんだけど、所有欲は満たされない。ということで、これからも代打リールとして使っていくことになりそう。
購入時の価格 ¥7,020