2004-07-30 Fri
とても親切なお方から「壊色」を頂きました。しかも1993年出版の初版です。と思ったら文庫判より内容が少ないのですね。でも、豪華だからいいです。負け惜しみではなく。えと、言うまでも無いですが、町田町蔵=町田康です。
「きれぎれ」でなにかの賞を受賞して広く有名になる前の本です。「第1章 天丼ゆうてる」「第2章 うどん玉・バカンス・うどん」は短編小説っぽいです。「第3章 また時間どおりに来やがらぬ」はエッセイと言うか、日記? 町田康公式ページの日記に近いです。「第4章 「唱歌注解」全アジアの女性たちよ」は有名というか、「あめふり」「うさぎのだんす」などの歌詞を勝手に読み替え、ちょっとしたお話を創作しています。
僕は常々「電車で町田康の本は読んではいけない。なぜなら笑いをこらえるのは相当な努力を必要とし、その努力は報われないから」と発言してきたわけですが、今回自分でその警告を無視した結果、僕を見て笑っている人と目が合い、それでもにやついてしまうという、とても恥ずかしく悔しい経験をしてしまいました。
11年前の本ですので、今の町田康から比べると相当荒いのですが、そのリズム感、空気感は変わっていません。文体も今とほとんど変わっていません。まだこの頃の方が読みやすいかも。ただ、内容自体が混濁していて、そういう意味では読みにくいかもしれません。で、短編なのでホントに意味のわからないものも少なくありません。でも、デビュー作「くっすん大黒 」やその後の作品に通ずるテーマや表現(はら振り、ガラスのバリ取りとか)がちりばめられていて、この作品を精製していって物語を創っていく事になったのかなぁ、などと想像してしまいました。
個人的には第1章、第2章の短編よりも、第3章の日記と第4章の歌の読み替えが好きです。特に、第4章の「うさぎのだんす」「もりのおんがくか」はやばかったです。というか電車内ではずかしげもなく満面の笑みをたたえることが出来たのはこの2作品のおかげです…
« Old 2004-07-27
MONSTER|浦沢直樹
2004-07-31 New »
月光の囁き|喜国雅彦
町田康バンザイ。
ビートな文体と、抜群のユーモラス。
気付いたら、吸い込まれてました。最高ですね。
http://2868blog.digbook.jp/
2007-03-22 Thu 22:50
左桜さん、こんにちは。
町田康、いいですよね。独自の文体とユーモアの中にある、人間を見る力が凝縮されていると思います。そして、根っこの優しさも好きです。
なんて事書いてたら久しぶりに読み返したくなりました。
きっかけをありがとうございます。
2007-03-28 Wed 08:59