2004-10-15 Fri
少し前まで、ほんとに毎日本を読んでいる日々だったのですが、ここ最近は自分でも驚くほど本を読まなくなりました。読みたくないのではなくて、読まないようにしているのですが、やりたいことを一所懸命に我慢するのも変な話なので、ゆっくりとしたペースで読むようにしています。
で、「ちょっと本を読むペースを落とそう」と思った直後に。あさのあつこさんの「バッテリー」を貸していただいたので、薄い文庫本を2週間ほどかけて読みました。
この作品が「児童文学」といわれているからなのかわかりませんが(そもそも児童文学ってなんですか?)、とても読みやすかったです。さらーっと読めます。野球とか全く興味がないですが、それでも、ピッチャーとは…キャッチャーとは…野球とは…という考察や、野球をすることと楽しむこととの違いとか「へぇー、なるほど」と思う表現が多々ありました。でも「読み込んでいる」という感覚はなかったです。
どうも主人公「巧」がしっくりこなかったんですね。というか率直に言って僕の苦手な人間です。
「自分に絶対の自信を持っていて、そしてその自信は本物。他人の良い面を積極的に見ようとしないし、見たくない」
こういう人間ってどこにでもいるし、僕の一部(であって欲しい)にもそんな部分はあるんですけどね。なんだろう、単純にいうと巧の発言はムカムカします。「おめぇは一体何様だ」という感じですね。ただ、巧は自分に力がある分余裕もあります。だから、「豪」という自分が本気で投げるボールをしっかりと受けたとき、素直にその力を認めることができるのです。
それなのになぜムカムカするのかというと「僕にそういう余裕がない」からなんだと思います。巧が認めるのは野球に関してのみで、その他のことは考えたくもない、といった風に判断をしないか、自分には関係ないと判断しようとします。つまり、さっき「誰にでもある」といった巧の悪い部分の多くは野球以外のことで、野球に関することはとても素晴らしい態度で接しているわけです。
ということにこうやって感想を書いてみてやっと気付きました。だから、あまり好きではない作品ですが「なるほどね」と思えたことで好きな作品です。あぁややこしい…でもほんと読みやすくて、読後感も悪くないですよ。ただ、僕は巧を好きになれなかったと。…よーく考えたら…他の登場人物もあまり好きではないです。んーっとAmazonのレビューに書かれている感覚が近いかも。設定や物語はいいと思います。でもどうも人間が好きになれない。僕にとってそういう作品はとても珍しいです。
巧と同じ歳の男の子がこの本を読んだら、よけいにしんどくなりそうな気がしますね。巧は母親や父親が自分を理解していないことにいらだちを覚え、自分のことをわかった風なことを言われると怒るというより、落胆します。また誤解している、と。そういう物語を大人が書いて、大人(自分の母親とか)が読んで、子供をわかった風な気になっているのか、といった風に。とても意地悪な考えですが、僕が小中学生の頃に読んでいたら、きっとそう思ったと思います。
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