2004-06-04 Fri
「赤頭巾ちゃん気をつけて」を「人生という兵学校」の大先輩に教えられて初めて読んだのが、多分1年半ぐらい前。それから何回読んだかわかりません。相当猛烈、好きな作品です。60年代の学生運動とか、それに伴う東大入試の中止とか、はっきりいって全然わからないこと、言葉(サンパ? ミンセー?)がたくさんあって、ちょっとつっかかるときもあるんですが、すらすらすらーっと読めてしまいます。
著者は庄司薫。主人公の名前は庄司薫。つまり、作中の人物の手記(?)として作品は進んでいきます。こういう言い方はいやなんですが、サリンジャーの「ライ麦畑」に似ています。でもそれは物語の進め方(語り方?)だけです。まあようするに主人公の薫くんが「とてもとってもついていた」1日について、読み手に語りかける形で進んでいくわけです。
読んでいる間の感じとしては、むちゃくちゃ仲のいい友達の「ちょっと恥ずかしいけど聞いてくれよ」的な話を聞いてる感じですかね。なんせ心底うまくいって欲しいなぁ、と思うわけです、この物語と主人公庄司薫くんには。この後、「白鳥の歌なんか聞こえない」「さよなら快傑黒頭巾」「ぼくの大好きな青髭」と続くわけですが*1、その友人感覚はずっと消えることはありませんでした。で、読み終わった後、話を聞いてあげていたこっちの方がなぜか元気づけられているという、本当にすてきな友人みたいな物語でした。
そのせいか、この物語のいいところ、好きなところを人に説明しようとするとどうしてもうまくいかないんですよねぇ…
多くの優れた物語と同様、読み終わった後しばらくは薫くんの口調をまねしたくてたまりませんでした、というかまねしてますけどね、今でも。いやーマイッタマイッタ。村上春樹を読み終わったあと、おもわず「やれやれ」と言ってしまうのと同じです。そういえば、村上春樹はあまり日本の作家を読んでいないと公言していますが、庄司薫さんはその数少ない例外の一人のようです。どこかでそんなことを言ってたような気がします。っていうか絶対影響受けてると思います。papativa.jp さんが「村上春樹と庄司薫の一致」という記事で川田宇一郎さんという評論家(?)の記事を紹介しています。僕は川田さんの原文を読んでいませんが、さすがにここまで深読みされると、マイッタマイッタ(もしくは、やれやれ)、となってしまいます。まあでもどこかでつながっているのは間違いないでしょうね。村上春樹好きならたぶん気に入る作品だと思います。この薫くんシリーズ、思春期引きずってると、やばいですよ(笑)。
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この時代のよくわからない言葉は、FUTARO's Homepage さんの「全共闘時代用語の基礎知識」でよくわかります。どうもありがとうございます。
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