2005-12-08 Thu
村上春樹さんの「意味がなければスイングはない」を読んでいるのですが、この本でもっとも楽しみにしていたのが春樹さんの「スガシカオ」評です。読んでいるうちに、猛烈に「黄金の月」を聴きたくなったので、「CLOVER」を聴きながらこの記事を書いています。
まあはっきりいって、僕が書きたいことは春樹さんが書いちゃってます。この本の感想はまた別の機会に書きますが、春樹さんの文章には、実際に何か行動を起こさせる力が確実にあります。
そういうわけで、僕なりのせいいっぱいの感想を書いてみます。
月並みですが、聴けば聴くほど心に響く曲です。暗いというわけではないですが、決して明るくないし、何かが始まる感じもしない。でも、そこには、たとえ今大事なものを失うことになるとしても、なにがどうあろうとも、それを受け入れていく強さを持とうという確かな決意を感じずにはいられません。とても慎重に選ばれたであろうその歌詞は、理解できなくても、心にひっかかる何かを残します。というより、もともと心に抱いていた大事な感情をいきなり引っ張り出される感じです。ゆっくりとその感情と向き合うと、さらに奥底にある感情も引き出されてしまいます。何度聴いてもそんな感情の連鎖が起こり、より自分のことを理解できる。そんな曲です。すこし、大げさですけど。
具体的な物語はないのに、歌っていないことまで喚起させるというのはちょっと信じられないことですね。例えばもう失ってしまったものや人を思う、とかではなく、なにかもっと感覚的な、生きてきて自分に抱え込んできた物事の根源的な部分をぐらぐら揺さぶられて、まさしく震えてしまうという感じです。
ぼくの情熱はいまや
流したはずの涙より
冷たくなってしまった
どんな人よりもうまく
自分のことを偽れる
力を持ってしまった
冒頭のこの歌詞を初めて聴いた時は、鳥肌が立ちましたね。こういう感じって、多分誰もがある時感じることではないかと思うんです。「自分だっていろいろと大変なんだ…」という一種の自己憐愍になっている時、自分を甘やかしているような気分になり、それもまた自分を疲れさせる原因となる…自分に厳しく在りたいと思うのですが、それすらできないのか…といった感じですね。この歌詞は、こんな風に頭で整理された言葉ではなく、とてもストレートな説得力で、自分の姿を認識させます。「どんな人よりもうまく、自分のことを偽れる力を持ってしまった」と。
自分の身が絶望の縁にあっても、そこから逃げるでも無く、諦めるでもない。
しっかりと地に足をつけて、絶望と向き合う。そこには無責任な応援や、下心のない後押しはない。
そういった孤独を感じても、自分と、自分が信じている誰かを、守る強さを持つ。
この曲を聴いている時、僕はそんな事を考えます。
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のだめ カンタービレ Selection CD BOOK
2005-12-18 New »
ラプソディ・イン・ブルー
この曲は確か、発売してからもう9年近くになりますよね。
僕もこの曲は大好きな曲で、今でもふと聞きいています。
6月が舞台の曲なんだけど、今の季節のように、夜が切ない感じの涼しさの時に聞きたくなります。
ライブでは弾き語りでこの曲を演奏するみたいですね。
アコースティックバージョンも素晴らしい!!
あと月つながりで、斉藤和義の「月影」もいい曲ですよ!!
2006-04-20 Thu 21:25
潤さん、こんにちは。
最近はほんとに新しい音楽を聞こうとする姿勢がなくなってしまったのですが、その分お気に入りの曲を深く聞くことができている気がします。聞く度に新たな発見がある、というわけではなく、ぼやっとしていた視界が徐々にクリアになっていくような感じですね。
「月影」もものすごく好きな曲です。いろいろ感想書きたい曲はあるのですが、短い時間に凝縮された感情を展開するのは難しいですね。まあでも、そのうちきっと書くと思いますので、また読んでやってください。
2006-04-20 Thu 23:44