2006-05-04 Thu
RINGSがまだ盛り上っていた頃までさかのぼらなくても、桜庭のHERO'S参戦は驚天動地の発表ですね。僕はPRIDEとHERO'Sどっちかを支持しているわけではないですが、しかしいくらなんでも桜庭をHERO'Sに引っ張り込むのはちょっと驚きです。格闘技団体の引き抜き合戦は昔から仁義なき戦いでしたが、それでもやはり、桜庭のHERO'S参戦は度を超えてるのではあるまいか、というのが僕の率直な感想です。なんかこんなことでまた法廷闘争とかになったらイヤだなぁ、と。
両団体のメンツとかもわかるし、そもそも魅力的な選手が欲しいというのは一企業体としてみれば当然なのかもしれませんが、やはりそれを支えているファン、そしてなにより選手のことをほんとに大事にして欲しいですね。
で、当事者の桜庭はどういう気持ちなのかな、と思っていたのですが、なんかちょっと感動しました。
桜庭はPRIDEに対して「感謝の気持ちしかない」とこれまでエースとして活躍してきたリングに感謝するとともに、「長州選手のようになって、できれば両方のリングに上がりたい」とPRIDEへの復帰も示唆。「それで(K-1とPRIDEが)仲良くなってもらえれば」と、新日本プロレスからライバルの全日本プロレスに移籍し、再び新日本に戻った長州力の持ち出し、格闘技界が1つになることを今後の格闘技人生の目標に掲げた。
心の底から、桜庭には目標を達成してもらいたいです。前田もPRIDEとはやっかいな問題があったりするらしいですし、RINGS時代からの思いもあるでしょう。PRIDEだってK-1/HERO'Sにはもちろんいいたいことは山ほどあるはず。絶対にある(笑)。でもね、ここらでちょっと歩み寄ってもらいたい。毎年恒例の大晦日興行戦争もやめちゃって、合同興行してくれないですかね。まじで。見る方だって困るんですよね、あれだけ魅力的なカードを1日でやられちゃうと。どっちもビデオやハードディスクレコーダーに録画して、のんびり紅白でも見ちゃうんじゃないですか、多くの人は。余計な演出すっ飛ばせるし。まあそれは別の話ですが。
格闘技がここまで普及したのですから、団体乱立ではなくまとまる方向に向かうべきだと思います。別に一つになってくれ、とは全然思いませんが、交流戦や日本シリーズのような感じの興行をうってもらって、選手の可能性を広げる努力もしてもらいたいですね。どちらのリングに上がるかで、才能と魅力を兼ね備えた選手の可能性が小さくなってしまうのは悲しすぎます。
2006-05-04 Thu / Category - Column