2006-10-05 Thu

プロ対ファン

どっかの総統とは違って、選手と格闘技のことを真剣に考えているスーパーバイザーは、ちゃんと言うべきことを言ってくれております。

僕も何度かこのBlogで書きましたが、練習量や思いの強さでプロの格闘家になれるわけではありません。ファンが納得する実績が必要なのです。まして格闘技は勝ってナンボの世界*1です。実力があっても、結果を残せないと生き残れないのです。

プロの格闘家とただの格闘技ファンの試合なんて、ほんとにバラエティ番組でやってりゃいいと思うのですが。

芸能人をリングに上げることが最も顕著な例ですが、K-1は選手の育成はおろか、発掘もできなくなったんですね。かつて前田が目指していた、変なしがらみの無い「場を提供する」団体をめざしてるなら、他競技や他団体の選手を引っ張って試合をさせるのは納得できます。厳選された選手同士の試合を見たいのですから。しかし、その中に今回のような、実力も実績もない選手との試合が組まれると、いったいなにが選定基準となっているのかさっぱりわからず、説得力がなくなってしまうんですよ。格闘技を意図的な物語にするのはもう本当に止めて欲しいです。

しかし前田の発言と顔写真を見ると「愛のムチ」なんかじゃありませんね。主催者だからこういうタイトルつけたんでしょうけど、この表情の前田は包み隠さず自分の考えを喋っている時の表情ですね。金子賢も前田に頭下げてしごいてもらえばいいのに。まずはボコボコにされるんでしょうけど。

まあとにかく、金子賢は頑張るしかないですよね。批判がひっこむまでまだまだ時間はかかるでしょうが(当然だ)、とにかくプロの資質があることを見せてください。

しかし前田に「元レスラー」なんて注釈が必要な時代になったんですね…時代がついてこなかった。というか、間違いなくこの時代を引っ張り出した一人なんです。グランドでの打撃になれた人にとっては歯がゆいかもしれませんが、関節を取り合う攻防のおもしろさはまったく別物ですよ。ハン対コピロフで発せられた「どっちが痛いんだー?!」というヤジ(?)に拍手喝采でしたから。技をかける技術というのは、あの頃が一つの頂点だったのかもしれませんね。

  1. *1 - その点日本は世界よりもちょっと甘い気もしますが

2006-10-05 Thu / Category - Column

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