魚釣三昧 てんから源 240と300
テンカラをやってみたい人におすすめ

いろんな物事に興味を持ってきたけれど、大抵の場合その物事のルーツ的なもの、古めのもの、シンプルなものに惹かれる。とりとめなくいろんなことに興味をもってきたけれど、そこだけは一貫している。狩猟から派生して興味を持った渓流釣りも、念願叶ってルアー釣りで始めることができた。でも、最初にやりたいと思ったのはテンカラだった。

本やYouTubeでテンカラのことを調べ、「いつかはテンカラ!」と思いながらルアーを投げる日々。楽しげにテンカラ竿を振る動画を見ているうちに、ルアー釣りだってテクニックは教わっていないし、その状態で試行錯誤することがおもしろいわけだし、「テンカラかて適当に始めたらええんや」と、突然開き直れた。

そして購入したのが「てんから源 300」。川幅の狭い支流に行くことが多いし、本流でも使えなくはない長さだと考えた。でも、うまくキャストができない。そして、支流では長く、本流では短く感じる。つまり、中途半端な長さ。ひとつ不満を持つと、うまくキャストできないのもロッドが原因だと思えてきた。

ということで、一番短い「てんから源 240」も購入。このロッドが大当たり。テンカラ竿をちゃんとキャストすると、ラインがどう飛んでいくのかがすぐに理解できた。
そして、渓流の雰囲気を残した管理釣り場でニジマスとアマゴを釣ることもできた

キャストできた感覚を掴んでからは、300の方でもキャストできるようになっていた。キャストできない理由は、やっぱりロッドのせいではなかった。そして一旦キャストできるようになると、探る範囲が広い300がメインロッドになった。

「てんから源 300」で初めて釣ったアマゴ
初めての渓流でのテンカラで釣ったアマゴ。白波の間に落とした毛鉤に食ってきた。
「てんから源 300」で初めて釣ったアマゴの全長
初めてテンカラで釣った天然アマゴのサイズ。とても小さい。でも、とてもきれい。

最初は浮いている毛鉤を食いにきた魚しか釣れなかったけど、ラインの不自然な動きがわかるようになり、沈んだ毛鉤のアタリも取れるようになってきた。こうなると攻める範囲も広がり、ますます楽しい。

「ん?」と思ったら合わせてみる。
大抵スッとピックアップできて、そのまま次のキャストに繋げる。
でも、「んん?」と思った時は根がかりしたような強い抵抗があり、「あれ?」っと思うと手に伝わってくる、「ビビビッ」というのか「グググッ」というのか、言葉にできないあの感触。これがたまらない。

「てんから源 300」で釣った体高の高いアマゴ
岩陰からキャストして毛鉤を確認できない状態だったけれど、ラインの不自然な動きでアワセに成功。初めての経験だったのでしばらくひとりでニヤニヤしていた。

すっかりテンカラにはまったので、もう少し高価なものが欲しいという気持ちもある。回転式リリアンや、長さが可変のズームロッドは便利そうだ。でも、渓流では物をなくしたり破損する確率が高いので、道具は安価なものにした方が気楽に楽しめると感じている。

そういう意味で、この価格帯のロッドはお買い得だと思う。中でもこの「てんから源」シリーズは見た目も良い。品質のばらつきは覚悟の上だ。大橋漁具は「鱒レンジャー」みたいな、使って楽しい道具を安価で販売してくれているので、信頼できると思う。

これからテンカラやってみようかな、と考えている人は、好みの長さの「てんから源」を1本買って、ルアー釣りのお供にするのがいいと思う。ルアー釣りとはまた違った釣りの楽しさを、たぶん、きっと、味わわせてくれるはず。

「てんから源 300」釣った3匹目のアマゴ
ルアーでは狙いにくい急な流れの縁はテンカラで狙いやすい。流れから出てきたアマゴの姿を捉えると一気にテンションがあがる。
「てんから源 240」で釣ったアマゴ
てんから源240で釣った20cmに満たないアマゴ。240は鬱蒼としたワイルドな渓相で大活躍。

てんから源 240

300ではわからなかった、ちゃんとキャストできた時の感覚がすぐに掴めた。テンカラのキャストはこのロッドに教わったと思っている。かなり短いためアプローチもより慎重にならざるを得ないので、結果的にテンカラ入門にうってつけのロッドだと思う。240はダントツ人気で常に在庫薄なので、見つけたら買っておいた方が無難。

購入時の価格 ¥3,077

てんから源 300

240を買った直後は中途半端な長さに思えたけど、キャストに慣れると支流での使い勝手はかなりいい。本流でもなんとか使えるので、川の状況がわからない場合はこれを持って行くようになった。

購入時の価格 ¥4,941

超明快 レベルラインテンカラ

テンカラの基礎の基礎がわかりやすく書かれている。実際にテンカラをやってから読み直すと、改めて理解できることも多い。毛鉤の巻き方やラインの結び方も参考にした。読んでよかった。

購入時の価格 ¥1,620

What’s so bad about feeling good?

Update:

Text by pushman

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