MAGIC UKULELE WALTZ
ウクレレが持ついろんな音色、表情を楽しむ。

普段は気怠く艶やかなスティールギターのサウンドが主役のSweet Hollywaiians(スウィートホリワイアンズ)。この『MAGIC UKULELE WALTZ』ではその名の通りウクレレを主役に迎え、その魅力を存分に引き出しています。彼らが所属する音楽事務所『Sweet Strings』で開催しているウクレレ教室の参考動画を観ると、ウクレレ一本(稀にギターも参加)でここまで豊かな音楽になるのかと驚かされますが、そこにギターやベースが加わることでウクレレの丸い粒のようなかわいい音色がさらに際立ち素敵です。

YouTubeでいろんなウクレレ動画が公開されていますが、幸いなことにSweet Stringsウクレレ教室の参考動画がたくさん公開されているので(3曲目の『Please』と7曲目の『Sing, Sing, Sing』は見つかりませんでした)、それらと共に紹介。

1. Magic Ukulele Waltz

曲調にぴったりのめちゃくちゃ上品で可愛いらしくてきれいなウクレレの音がとても心地いい。穏やかに微睡んでいるような安心感を覚える曲です。 埋め込んでいるのは2020年4月に開設されたSweet Hollywaiians公式チャンネルで公開された、3人編成バージョンです。これもまた素晴らしいですね……。

2. O.A. 1926

なんと読めばいいのかわかりませんが、そんな事はどうでもよくなる楽しい曲。1曲目の『Magic Ukulele Waltz』ではウクレレの音の「きれいさ、かわいさ」が際立っていますが、この曲ではとにかく「楽しい」音に仕上がっています。持ち味を軽やかに生かしているギターとスティールギターも素敵です。

3. Please

「かわいい」「楽しい」という明るい言葉が似合うウクレレですが、「切なさ」もしっかりと表現できます。素朴なウクレレの音と、ねっとりと聴かせるスティールギターの組み合わせはホリワイアンズならでは。

4. 12th Street Rag

ホリワイアンズのライブでお馴染みの曲ですが、アレンジが全然違うのでとても新鮮。ウクレレのストロークのテクニックが満載で、いつも以上に楽しく仕上がっています。是非ライブでもこのアレンジを披露してもらいたい。

5. Criollita

ウクレレの音の魅力が1曲に凝縮されていて、音色の豊かさに気付かされる曲。こんな曲もアリなんだなと。ウクレレとギターのおいかけっこみたいなところが気持ちいい。マンドリンでも聴きたい。

6. In The Mood

曲名は知らなくても耳にしたことはあるのではないでしょうか。最近では(といっても10年以上前ですが)『スウィングガールズ』、古くは『瀬戸内少年野球団』でも使用されていました。CMでもよく使われていますね。元々ビッグバンドで演奏されていた曲なので、ほとんどの場合管楽器が主役ですが、アレンジ次第でウクレレも主役になれるんです。

7. Sing, Sing, Sing

これまた有名な曲。『In The Mood』と同じく『スウィングガールズ』や、戦時下のドイツを舞台にした『スウィング・キッズ』でも演奏されています。ウクレレだって立派にスウィングできるんですね。どこか能天気なイメージのあるウクレレですが、怪しげな音も出せるんです。かっこいい。

ホリワイアンズにとってウクレレがメインの初アルバム。それなのにハワイアンの定番は1曲もありません(笑)。そういうところもホリワイアンズらしい。遠い昔のある日、初めてウクレレに触れた音楽家がその音色を存分に活かして自分の愛する音楽を表現したように、ホリワイアンズも自分たちが憧れている時代の音楽をウクレレの音色でかっこよく表現してくれています。

残念ながら現在はAmazonやiTunesストアで販売していないようなので、ウクレレショップやライブ会場でしか購入できないかも……と思ったらこちらはオフィシャルかもしれません。

Magic Ukulele Waltz – Fretted Harmony

公式サイト

What’s so bad about feeling good?

Update:

Text by pushman

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