Keyword "柴田元幸" - 7 items

うろんな客|エドワード・ゴーリー

エドワード・ゴーリーの作品って、人によっては大変に不快な思いをする可能性が高いですし、ちょっと笑えない、と思う人がいても全然不思議じゃありません。でもこの「うろんな客」は、エドワード・ゴーリーの作品の中でもっとも単純におもしろいと思える作品だと思います。

表紙に書かれている、黄色と白のマフラーを首に巻き、白いスニーカー(コンバース?)を履いている珍妙な姿の生き物が「うろんな客」です。表紙をめくると好奇心いっぱいの表情で、とある屋敷をのぞき込んでいます。そこに見えるのは裕福そうではありますが、幸せの存在を感じさせない虚無感ただよう家族の姿。「うろんな客」の来訪により、この家族の生活は喜劇的に変化していきます。

不幸な子供|エドワード・ゴーリー

表紙からして嫌な予感のする「不幸な子供」ですが、期待を裏切らない、相当猛烈不幸な子供のお話です。不幸なんて言葉じゃ生易しすぎますね。こういう状況を生き地獄というのでしょうか。しかし、読んでいる間はこちらの予想を上回る不幸の波状攻撃で、悲しみはもちろん、怒りの感情なんて起こるはずもなく、ただただニヤニヤしっぱなしでした。

ギャシュリークラムのちびっ子たち|エドワード・ゴーリー

持っているのがちょっと怖い絵本を読んでしまいました。大人のための絵本作家、エドワード・ゴーリーの「ギャシュリークラムのちびっ子たち」です。

柴田さんが翻訳しているということで、前々から気にはなっていたのですが、やっぱり柴田さんって信用できますね。猛烈にはまってしまいました。

絵本なのでさくっと読めます。が、さくさくテンポよくは読めませんでした。まあ表紙から想像つくと思いますが、心躍る楽しい絵本ではありません。もしこんなものを子供の頃に読んでしまったら、一生トラウマになるのは間違いないと思います。お子さんのいる方は、この本を入手してら保管に十分注意してください。

マウス|アート・スピーゲルマン

以前読んだ「ナイン・インタビューズ」で、相当猛烈気になった「マウス」を読みました。物語の流れは知っていましたが、それから受けたいろんな感情は想像以上でした。

副題が「アウシュビッツを生きのびた父親の物語」とあるように、作者の父親が体験した第二次世界大戦を描いた物語です。息子である作者が父親にインタビューして、アウシュビッツで起きたこと、父親の生きてきた道のりを聞き出すのですが、そのインタビュー自体も物語として取り入れ、第二次世界大戦と現代を平行に描き、父と息子の関係も浮き彫りにしていきます。

また、人を全て動物に置き換えて、人種間の物語であることを明確にしながら、やはりその読み手をニヤリとさせる仕掛けがあり、書籍自体から受ける印象よりもずっと深く読みいってしまいました。

甘美なる来世へ|T・R・ピアソン

ナイン・インタビューズ」で読みたくなった、T・R・ピアソンの「甘美なる来世へ」を読みました。

町田康を好きな方は非常に高い確率で好きな作品だと思います。

人によっては最初のページを目にしただけで、とても読めない、と判断してしまうかもしれません。なんせ次のページにいくまで「。」はおろか「、」もありません。もうこれだけで町田康を大好きな僕はまいってしまいました。ある意味親切な作家で、この冒頭の文章で読者に警告をしている節があります。翻訳者の柴田さんもそこら辺をうまく処理してくれているな、と思います。後書きで、“通常の翻訳であったら*1愚の骨頂でしかない原則を定めて訳した”と書いています。

シカゴ育ち|スチュアート・ダイベック

以前読んだ「ナイン・インタビューズ」で読みたくなった、スチュアート・ダイベックの「シカゴ育ち」を読みました。

柴田さんが信用できる事を再確認するとともに、また新刊がでたら値段も確認せず買ってしまう作家が増えてしまいました。

ナイン・インタビューズ|柴田元幸

新作が待ち遠しい作家というのは何人かいるが、新作が待ち遠しい翻訳家となると、これはもう柴田元幸さんしかいない。

多くの人は、海外の作品を読むときに、翻訳家が誰か、なんてそんなに気にはしていない、と思う。僕もかつてはそうだったが、柴田さんの翻訳作品を読んでからは、多少は翻訳者を気にかけるようになった。そして今では、柴田さんが翻訳しているなら原作者が誰か、なんて気にしない。内容もよくわかっていない本を片手に、自然にレジまで歩いている。

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