2004-10-24 Sun

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Heartfield - What’s wrong about feeling good?

チワワちゃん|岡崎京子

チワワちゃん」を読みました。7つの物語からなる短編です。岡崎京子さんの短編集は他に「エンド・オブ・ザ・ワールド」を読みましたが、その時の感想は「短編集は軽いなぁ」といった感じでした。感想にも書いてますが、さらっと読めるし、心が苦しくなる感覚はあまりなかったんですね。

しかし、この短編集は、いいですね。にわかファンの僕が言うのもなんですが、岡崎さんの知らなかった一面を知ることが出来ました。

7つの物語があると書きましたが、どれも素晴らしく読みごたえがあります。僕は、2作品目の「チョコレートマーブルちゃん」以降はどれも等しく好きですね。何が好きかって、凄く優しい目線を感じる所です。「リバーズ・エッジ」から岡崎作品を読み始めた僕としては、触れられたくない所に突然触れる語り口が大好きなのですが、この短編集にはそういった所はありません。代わりに、ずっと岡崎作品の根底に流れている優しさをストレートに感じることができます。

岡崎作品には、隣人を認める優しさ、とでもいいますか、自分の周囲の人々にどこかしら似ている、でも同じではない人が登場しています。僕にとっては、ということですが。えーっと、似ているというのもちょっと違いますね。多分、僕自身の中にある複数の人格が出てきているのだろうと。一応断っておきますが、僕は多重人格ではありません(多分…)。でも、人間誰しも複数の人格、考え方をもっていますよね。ときには強い人格(考え方)が前面に出ることもあれば、とても自分に甘く、他人に厳しい人格が出る時もありますよね。他にも色々…

つまり、岡崎さんはとても丁寧に、優しく、人間を描いていると、僕は考えます。というか感じます。「ヘルタースケルター」や「リバーズ・エッジ」といった作品も同じように描かれていますが、読み手に対しても厳しい物語です。これらの物語は、読んでいると胸騒ぎというか、隠し事をして緊張している時のような感覚がずっとありました。でも「チワワちゃん」にはそういった感覚は無く、
「まぁまぁ、しんどいだろうけど皆頑張ってるから、あんたも頑張れば?」
「そうっすねー、もちょっとがんばりますー」
といったような緩い励ましに近いものを感じました。…わかりにくいですね。でもそう感じたんだからしょうがない。とにかくこれ読んだら「ぼちぼちでもいいじゃん。とりあえず頑張ります」といった決意ができるとおもいますよ。

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